『ポケモンGO』がARグラスでプレイ可能に? AR時代の本格的幕開けは2020年代半ばか

『ポケモンGO』、ARグラスでプレイ可能に?

 『ポケモンGO』を開発するNianticは、ARゲームスタジオという位置づけを超えてAR文化の可能性を追求して普及させるテック系企業という側面がある。そんな同社が、AR文化のさらなる進化を約束するような動向を明らかにした。この動向には、ある大手チップメーカーが一役買っている。

NianticとQualcommがタッグ

 Nianticは5日、大手チップメーカーQaulcommとARグラスのハードウェアとソフトウェア開発に関する協力体制を組むことを発表した公式ブログ記事を公開した。この発表は、Qualcommがアメリカ・ハワイで行っていた年次イベント「Snapdragon Technology Summit 2019」に合わせて明らかにしたものだった。同イベントでは、VR/ARデバイス開発に特化したチップ「Snapdragon XR2」が披露された。Nianticが共同開発するARグラスは、今回発表されたチップおよびこのチップの後継シリーズが活用されると見られている。

 開発されるARグラスのハードウェアとソフトウェアは、NianticがARゲーム開発に利用しているプラットフォーム「Niantic Real World Platform」に統合される予定だ(トップ画像参照)。この統合により、将来的には『ポケモンGO』や『Ingress Prime』、そして『ハリー・ポッター:魔法同盟』といった同社のARゲームをARグラスでプレイできるようになる。さらに先日発表されたARゲーム開発支援プログラム「Niantic Creator Program」に登録したゲームスタジオにも、ARグラス機能が共有されるのだ。

 ARグラス開発に不可欠なチップ「Snapdragon XR2」を実装した市販製品はまだ存在しないものも、試作品のVR/AR兼用ヘッドセットはすでに開発されている(下の画像参照)。そんな試作品を試用したことを伝えるCNETの記事によると、スタンドアロン型VRヘッドセットOculus Questより画質が鮮明で、外界の文字もはっきり読めた、とのこと。

CNET「5G and face tracking: The weird future of VR headsets like Oculus Quest and HoloLens」

Snapdragon XR2のポテンシャル

 Qualcommが発表した「Snapdragon XR2」は、VR/AR専用チップをうたっているだけに現在普及しているハイエンドチップ「Snapdragon 835」を大きく凌駕する性能を実現している。Snapdragon XR2を特集したVR専門ニュースメディア『Road to VR』の記事によると、同チップのCPUとGPUを合わせた演算能力はSnapdragon 835の2倍、動画再生能力は4倍、ディスプレイ表示能力は6倍、AI演算能力にいたっては11倍となっている(下の画像参照)。同チップをVRヘッドセットに実装した場合、3K画質の単眼レンズを2基サポートできる。

 

 さらに最大7台までのトラッキングカメラ連携をサポートしている(Oculus Riftは4台まで)。この仕様は、ユーザと外界との相互作用がさらに高度になることを意味している。具体的には4台のカメラを使って身体と手の位置をトラッキングし、さらに3台のカメラを追加して視線、口、脚をそれぞれトラッキングするようなことが可能となる。視線と口がトラッキングできるようになると、プレイヤーの表情に表れる感情をよりリアルに再現できるようになり、脚がトラッキングできればバーチャルな歩行をよりリアルに実現できるのだ。

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