小坂忠、ロック黎明期に育まれた細野晴臣との友情 生涯のパートナー 高叡華が“究極のベスト盤”のバックストーリーを語る
2022年4月29日に逝去したシンガー&ソングライター、小坂忠の“究極のベスト盤”『THE ULTIMATE BEST』がリリー…
69年に細野晴臣、松本隆らと共に日本ロックの黎明期を代表するバンド、エイプリル・フールを結成する。その後ミュージカル「ヘアー」に出演し、そこで知り合ったミッキー・カーティスをプロデューサーに迎えカントリー・ロック風のソロ・アルバム『ありがとう』を制作。75年に発表された『ほうろう』は、ティン・パン・アレイをバックに従え、モータウンやフィラデルフィア・ソウルなどR&B風の手法を取り入れた彼の代表作となる。この頃の小坂とティン・パン・アレイは、ジェイムス・テイラーとセクションの関係を相当意識していたと思われ、アーシーなヴォーカルとブラック・テイストの演奏は、ジャパニーズ・ポップスの境界線を押し広げたと言えるだろう。また、このアルバムに収められた「しらけちまうぜ」は、90年代に入って小沢健二がカヴァーをしている。そして現在の小坂忠は、ゴスペルをベースにした信仰色の強い作品を発表しており、未だライヴ活動も行っている。
2022年4月29日に逝去したシンガー&ソングライター、小坂忠の“究極のベスト盤”『THE ULTIMATE BEST』がリリー…