キングギドラ、nobodyknows+、RIP SLYME……国内ヒップホップシーンで活躍広げるベテラン勢 人気再燃の背景とは?
コロナ禍が徐々に終焉していく中で、まさに躍動の年となった2022年の日本のヒップホップシーン。『POP YOURS』や『THE …
HAB I SCREAM(rap)、 E.G.G. MAN(rap)、DJセロリ(DJ)、アレルギー(engineer)の4人組。彼らが放つ切り口の鋭いメッセージは、シリアスで考えさせられるテーマが多い。例えば人間のさまざまな欲深さ/嫉妬/殺伐とした世の中——それらをリアルに捉え「魂の叫び」として吐き出すのだ。しかし、それは他のラッパーにありがちな首根っこをつかんで聴かせるような強引なものではなく、「こうした方がいいんじゃない?」といった、ちょっとしたアドバイス的なリリックに仕上げられている。こういった誠実な姿勢から投げかけられる助言が、リスナーに勇気や希望を与えたりしているのは間違いないだろう。また、DJセロリが創り出す秀逸なバック・トラックも注目に値する。ジャズ/ソウルを中心としたサンプリング・ソースを用いて、ネタ同士のメロディのキーをキッチリ合わせたり、奥行きをもたせるためにディレイを絶妙に使用したり……これらの効果によって、常に身を委ねたくなるようなグルーヴ感を引き出すことに成功しているのだ。そして、このトラック・メイキングにおける抜群のセンスは、国内のヒップホップ・ファンのみならず、海外からも高い評価を獲得。99年リリースの「The Positive Gravity 〜 案とヒント」は各専門誌で年間ベスト・アルバムに選出され、実力とハイクオリティな仕事ぶりを見事に実証した。
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