Prime Videoが見据える日本発コンテンツの未来 投資2倍以上と新作9作品の背景

動画配信市場の競争が激しさを増すなか、Prime Videoが日本での投資をさらに強めようとしている。
9月3日に開催された「Prime Video Presents 東京」で、Prime Videoは日本のオリジナルコンテンツへの投資額を今後2年間で2倍以上にする方針を発表した。あわせて、実写ドラマや映画、アニメ、恋愛リアリティ、スポーツ、音楽など、幅広いカテゴリにまたがる新作9作品も明らかにされた。
多様なカテゴリの作品を展開してきたPrime Videoは、日本市場でどのような成長の可能性を見ているのか。また、日本発のコンテンツを国内の視聴者に届けるだけでなく、世界へ広がるIPとしてどのように育てようとしているのか。
プライム・ビデオ ジャパンカントリーマネージャーの大石圭介氏、ヴァイスプレジデント インターナショナル統括のケリー・デイ氏、ヴァイスプレジデント アジア・オセアニア統括のゴラフ・ガンジー氏に、Prime Videoの日本戦略と今後の展望を聞いた。
重要性を増す非英語作品群

――「Prime Video Presents 東京」で、日本のオリジナルコンテンツへの投資額を今後2年間で2倍以上にすると発表されました。Prime Videoにとって、日本語を含む非英語作品は今、どの程度重要なのでしょうか。
ゴラフ・ガンジー(以下、ガンジー):非英語作品は非常に重要です。特に、日本は世界でも最も大きな市場の一つで、この国では日本語の作品が好まれることを、我々はよく理解しています。アニメ、実写ドラマ、恋愛リアリティ、映画など、多くのカテゴリでローカル作品を多数揃えているのはそのためです。もちろん、他国の作品の視聴も増えています。例えば、『フォールアウト』や『アイデア・オブ・ユー 大人の愛が叶うまで』、『私たちの青い夏』といった作品は日本でも良い成績を収めています。最近、HBO Maxとのサブスクリプションでのパートナー契約も発表し、さらに充実した海外作品を提供することができるようになりますが、引き続きローカル作品を重視した編成をしていきたいと考えています。
――ローカル作品を好むのは日本だけの傾向でしょうか? 他国の状況についてはいかがですか?
ガンジー:ローカル作品のシェアは国によってさまざまですが、日本以外でローカル作品を強く好む地域としてインドが挙げられます。そのほか、ドイツ、メキシコ、ブラジルなどもローカル作品が強い地域と言えますし、多くの国でローカル作品が好まれるようになってきています。一方で、我々のコンテンツはますますグローバルに流通するようにもなっています。興味深いのは、ヤングアダルト世代にとっては、言語や地理はもはや障壁になっていないことです。若い視聴者は世界中のあらゆる面白い物語を受け入れることにオープンになっており、SNSを通じて同じ興味関心を持つコミュニティへ広がっていきます。例えば、ドイツ発の『マクストン・ホール ~私たちをつなぐ世界~』は世界中に広がりました。『過ち』3部作も同様です。そして、日本のアニメも世界中の若者から支持されています。我々はアニメを30以上の言語による字幕や吹き替えで提供しています。クランチロールや、インドで展開するアニメタイムズもサブスクリプションとして利用可能です。我々のリーチ力を活かしてもっとアニメIPを伸ばしていきたい。直近の素晴らしい事例として『日本三國』があります。非英語作品の世界トップ10ランキングで4週間にわたって、第2位をキープしました。


















