『ラストノート』“眞澄”佐々木蔵之介と“澄晴”寺西拓人が涙の和解 “葵”内田有紀は家出へ

たとえ大切な人がこの世を去っても、一緒に過ごした記憶が心に残る限り、残された者は決して孤独にはならない。息子をひとりぼっちにしたくないと願い続けた父親は、人生の最期に、そのことをほかでもない息子から教えられた。

『ラストノート』第9話では、長年すれ違い続けてきた眞澄(佐々木蔵之介)と澄晴(寺西拓人)が、ようやく互いの胸の内を明かす。2人に残された時間はあまりにも短かったが、最後に父と息子として心を通わせることができた。
余命1カ月と宣告され、ホスピス病棟に入院した眞澄は、葵(内田有紀)に再び澄晴と別れてほしいと頼む。彼が何よりも恐れたのは、自分の死によって澄晴が天涯孤独になること。たとえ葵がそばにいても、年齢的に子どもを持つのは難しく、いつか彼女を見送った先には再び孤独が待ち受ける。澄晴には、愛する家族に囲まれて歳をとっていってほしい。それが、父親としての最後の願いだった。

振り返れば、澄晴に自らが経営する建設会社を継がせようとしたのも、眞澄にとっては息子の将来を案じてのことだったのだろう。亡き妻から「澄晴をお願いね」と託されて以来、自分を犠牲にしてでも、息子の幸せを守ろうとしてきた。問題は、その思いを伝えず、澄晴が何を望んでいるのかも聞かないまま、力づくで自分の望む道に従わせようとしてきたこと。澄晴の目に映っていたのは、理想を一方的に押しつけてくる支配的な父親だったに違いない。
そんな親子のすれ違いを浮き彫りにしたのが、眞澄と優子の会話だった。
優子が入院中の眞澄に付き添い続けた背景には、父親の介護に費やした年月への心残りがあったのだろう。派遣社員としてギリギリの生活を送り、恋愛すらできないまま父を支える日々だった。せめて「ありがとう」と言ってもらえていたら、自分の人生を少しは肯定できたかもしれない。だからこそ澄晴との恋を、幸せになるための最後の砦のように感じ、手放せずに執着したのではないか。
そんな優子に眞澄は、父親も心の中では何度も感謝し、「この先は幸せな時間だけを過ごしてくれ」と願っていたはずだと語る。それは、自分の歩んできた人生を肯定できずにいた優子を救う言葉だった。もし父親自身が生きているうちに思いを伝えてくれていたら、優子もこれほど長く苦しまずに済んだはずだ。




















