『VIVANT』のテーマは“愛”? ノアの箱舟、長野専務の言動などから読み解く“最悪の黒幕”

堺雅人主演のTBS系日曜劇場『VIVANT』第2シーズンが大きな盛り上がりを見せている。8月23日に放送された第15話の平均世帯視聴率は15.2%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録し、5話連続で15%超の大台を維持。今作への注目度の高さが表れている。
前シーズンで強調されたのは「家族愛」だった。主人公・乃木憂助(堺雅人)が人身売買や過酷な少年時代という不遇な生い立ちを経て、生き別れていた両親の「愛」を知る後半の展開は視聴者の心を強く揺さぶった。一方で、第2シーズンで前面に押し出されているのは男女の「恋愛」だ。ドラム(富栄ドラム)がブルーウォーカーこと太田梨歩(花岡すみれ)へ好意を抱いていることが判明し、その太田は別班の黒須駿(松坂桃李)に思いを寄せていることが匂わされていた。また、新庄浩太郎(竜星涼)を助けようとするテントのモニター・チョッキー(タナパック・ジョンジャイパー)の無償の愛は序盤のハイライトだったと言える。

何よりも象徴的だったのが、第13話で長野専務(小日向文世)が乃木に向けた「愛する人がいるのか?」という唐突な質問だ。「他者への無償の愛を知っているのは武器にもなる」「愛している人がいるなら大事にしなさい」「好きな人に今すぐ電話しなさい」という“愛の押し付け”はいかにも不自然な台詞で、何らかの意図があるように思われる。

また、第11話で登場した「ノアの箱舟伝説」も今後のキーワードになってきそう。乃木は大学時代に旧約聖書に関心を抱いたと語っていたが、ノアの箱舟とは「愛や信仰を持つ者を選別し、救済する」物語のこと。今後、乃木が思いを寄せる柚木薫(二階堂ふみ)と国家のどちらを取るのかという二択を迫られるような展開を予想する人も多いのではないか。

そんななか、ネット上で盛り上がりを見せているのが、「イニシャル考察」だ。乃木憂助、野崎守(阿部寛)、ノコル(二宮和也)、ノゴーン・ベキ(役所広司)、長野専務のように、物語の主要人物たちの頭文字には「N」が多く配されているが、これは裏切り者ではない「NO」という意味。逆に、テントのモニターであった山本巧(迫田孝也)はYESの「Y」。そして柚木薫もまた「Y」に該当する。検証にはもう少しサンプル数が欲しいところだが、「敵か味方か、味方か敵か」というドラマのキャッチコピーを踏まえると、あながち否定しきれない面白さがある。

現状、薫はバルカの医療機関に勤務し、少女ジャミーンの担当医という役回りにすぎないが、作中での不可解な言動や不自然なタイミングでの登場もあったことから、「単なる医師ではなく裏があるのではないか」「乃木を見張っているどこかの組織の諜報員かも」「黒幕なのでは」と正体を疑う声は絶えない。乃木がようやく手に入れた「愛する人」である薫こそが敵であったならば、まさにクライマックスにふさわしい“最悪の裏切り”展開となるが……。
現在放送中のドラマは異例の2クール。ちりばめられた「愛」の伏線がどのような結末へと結びつくのか。第15話のゲストが「大塚愛」だったことも、今作のテーマを強調するための“あえて”のキャスティングだったのかもしれない。
■放送情報
日曜劇場『VIVANT』第2シーズン
TBS系にて、毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、竜星涼、山中崇、Barslkhagva Batbold、Tsaschikher Khatanzorig、富栄ドラム、林原めぐみ(声の出演)、内野謙太、花岡すみれ、本間さえ、二宮和也、井上順、林遣都、内村遥、井上肇、市川猿弥、市川笑三郎、平山祐介、珠城りょう、西山潤、宮下今日子、Tanapak Jongjaiphar、濱田岳、坂東彌十郎、小日向文世、キムラ緑子、松坂桃李
原作・演出・プロデュース:福澤克雄
プロデューサー:飯田和孝
製作著作:TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/VIVANT_tbs/
公式X(旧Twitter):@TBS_VIVANT
公式Instagram:tbs_vivant
公式TikTok:vivant_tbs




















