宇野維正の映画興行分析
『マイケル』伝記映画前人未到の10億ドル突破 その原動力となったのは日本とロシア?

7月第2週の動員ランキングは、『トイ・ストーリー5』が週末3日間で動員115万7000人、興収16億8300万円をあげて2週連続1位。これはこれまでのディズニー配給全作品の中で、2週目の週末の成績としても最高記録。公開から10日間の累計興収は49億4100万円となっていて、週明け早々に興収50億円を突破。世界興収でも間もなく9億ドルを突破する見込みで、2019年公開の前作『トイ・ストーリー4』で記録したシリーズ最高興収更新も射程に収めている。ちなみに日本におけるシリーズ最高興収記録は2010年公開の前々作『トイ・ストーリー3』の108億円。シリーズ3作連続での100億円突破と合わせて、『トイ・ストーリー3』の記録を更新できるかにも注目したい。
同じく、興収100億円突破の可能性も出てきたのが、前週と同じく2位の『Michael/マイケル』。公開5週目にして、週末3日間で動員27万5000人、興収4億4800万円という高水準の興行が続いている。公開から31日間の累計動員は359万2400人、累計興収は57億2100万円。今週末からは本格的なサマーシーズンに突入して強力な作品の公開が相次ぐが、その中でどれだけスクリーン数を維持できるかも鍵となってくるだろう。
『Michael/マイケル』はつい先日、『オッペンハイマー』(9億7500万ドル)の記録を破って伝記映画の歴代世界興収記録を更新したのに続いて、世界興収10億ドルを突破した。4月24日に日本以外の主要国で公開された同作は、まだ劇場への客足が衰える前の6月9日という大ヒット作としては異例の短さで国外での配信リリースがスタートしていたことで、マイケル・ファン、及び本作のファンの間ではせっかくの世界興収10億ドル超えのチャンスを逸するのではないかと危ぶまれていた。
その下馬評を覆す最大の原動力となったのが今回の日本での大ヒットであることは間違いないが、日本以外で注目すべきマーケットとなっているのがロシア。ロシアでも日本同様に主要国と比べて『Michael/マイケル』の公開が遅かったのが、公開7週目に入った先週末も1位を記録中。昨今、ハリウッド映画の北米以外での興行は下降傾向にあって、ヨーロッパや中南米では好調だった『Michael/マイケル』も、中国と韓国では期待されたほどの結果を残せていない。しかし、それを補って余りある大ヒットを記録中なのが日本ともう一カ国、ロシアなのだ。
■公開情報
『Michael/マイケル』
全国公開中
出演:ジャファー・ジャクソン、ジュリアーノ・ヴァルディ、コールマン・ドミンゴ、ニア・ロング、ケンドリック・サンプソン、マイルズ・テラー、ローラ・ハリアー、ケイリン・ダレル・ジョーンズほか
監督:アントワーン・フークア
脚本:ジョン・ローガン
製作:グレアム・キング、ジョン・ブランカ、ジョン・マクレイン
配給:キノフィルムズ
提供:木下グループ
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公式サイト:https://www.michael-movie.jp
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