『フェイクマミー』星座の神話が薫&茉海恵の今後を占う? “慎吾”笠松将の父親説も浮上

『フェイクマミー』“慎吾”笠松将の父親説

 親子間には強い感情が発生するが故にぶつかるときもある。でもそんなとき、間に入ってくれる第三者がいれば、冷静に向き合うことができるのかもしれない。おおぐま座とこぐま座を見張るアークトゥルスのように、薫が茉海恵といろはの心を繋いでくれる。そんな薫は茉海恵にとって大事な子育てのパートナー、いろはにとってもフェイクではなく、れっきとしたもう一人の母=マミーになりつつある。いろはの作文を読み、思わず涙が溢れた薫にも単なる契約上の関係を超えた愛が芽生え始めているのではないだろうか。

 だが、強い光を纏った一等星は良くも悪くも目立ってしまうもの。薫は柳和会の三羽ガラスに目をつけられているだけでなく、智也(中村蒼)にいろはの母親として不信感を抱かれている。そんなことはつゆ知らず、すっかり油断した薫は自分の母親の名前を打ち明けてしまった。それが決定打となり、智也は茉海恵を名乗る彼女が18年前に家庭教師として勉強を教えていた花村薫であることに気づく。

 心配なのは、その智也と茉海恵に恋愛フラグが立っていることだ。茉海恵は、薫の学生時代のエピソードから虹汁をアイスにすることを思いつく。完成した新商品をいち早く食べてほしかったのは、虹汁のヘビーユーザーである智也。茉海恵は薫のように不器用だけど、愚直で優しい人が好きなのだろう。そういう点で薫と少し似ている智也に、彼女は好感を持ち始めている。智也を前にした茉海恵の嬉しそうな表情を見ると応援したくもなるが、このまま関係性を深めていけば、いろはの本当の母であることに気づかれるのも時間の問題だろう。

 さらには三ツ橋食品の新社長に就任した本橋慎吾(笠松将)が茉海恵の前に壁となって立ちはだかる。前回のラストで茉海恵の写真を見ながら、不敵な笑みを浮かべていた慎吾。気になるのは、その苗字だ。薫のママ友・さゆり(田中みな実)の苗字も本橋であり、慎吾は彼女の夫とみてほぼ間違いないだろう。そんな慎吾が、何の因縁があって茉海恵の会社を潰しにかかるのか。そのヒントになっていそうなのが、おおぐま座とこぐま座にまつわる神話だ。

 大神ゼウスに見初められ、アルカスという名前の息子をもうけた森の妖精カリスト。しかし、嫉妬深いゼウスの妃ヘラによって熊の姿に変えられてしまう。その十数年後、立派な狩人に成長したアルカスは森で熊の姿のカリストに遭遇し、母だと気づかず弓で仕留めようとするのだ。それを目にしたゼウスはふたりを憐れんで天に上げ、カリストをおおぐま座、アルカスをこぐま座としたとされる。このゼウスにあたるのが慎吾、つまり彼はいろはの父なのではないだろうか。だとするとなおのこと、茉海恵の人生を邪魔する理由が気になるところだ。

『フェイクマミー』の画像

金曜ドラマ『フェイクマミー』

「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」第1回大賞作をドラマ化。正反対の人生を歩んできた2人の女性が、子どもの未来のために“母親のなりすまし”という禁断の契約を結ぶ。

■放送情報
金曜ドラマ『フェイクマミー』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
出演:波瑠、川栄李奈、向井康二(Snow Man)、中村蒼、野呂佳代、池村碧彩、橋本マナミ、中田クルミ、 津田篤宏(ダイアン)、筒井真理子、利重剛、若林時英、宮尾俊太郎、朝井大智、筧美和子、浅川梨奈、笠松将、田中みな実
脚本:園村三
演出:ジョンウンヒ、嶋田広野、宮﨑萌加
主題歌:ちゃんみな「i love you」(NO LABEL MUSIC / Sony Music Labels Inc.)
プロデュース:韓哲、中西真央、唯野友歩
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/fakemommy_tbs/
公式X(旧Twitter):@fake_mommy_tbs
公式Instagram:fake_mommy_tbs
公式TikTok:@fake_mommy_tbs

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