上坂樹里、『風、薫る』で“朝ドラ”の大舞台へ 『御上先生』などこれまでの軌跡を振り返る

『風、薫る』上坂樹里のこれまでの軌跡

 一方で、彼女の朝ドラヒロイン抜擢に懐疑的な声が出るのも無理はない。なにしろ、主演クラスの連ドラ出演経験はまだ少ないからだ。だが、実はNHKが彼女をじっくり育ててきた足跡は確かにある。『ヒロイン誕生!ドラマチックなオンナたち』『生理のおじさんとその娘』など、いずれも地味ながら視聴者の記憶に残る役ばかり。そして朝ドラの舞台は、丁寧に役と向き合ってきた実力派俳優の存在感が際立つ舞台なのだ。

(左から)上坂樹里、見上愛

 見上とのW主演という形も、非常にうまく設計されている。少し年上でキャリアを積んだ見上との共演は、まさに“異なる個性のぶつかり合い”がテーマの『風、薫る』にぴったり。二人がどう関係性を育んでいくのか、本編での掛け合いが今から楽しみだ。

 思えば、かつての川栄李奈や清原果耶も、最初は「透明感」で注目され、やがて演技力でその評価を覆していった。上坂もまた、今はまだ白いキャンバスかもしれないが、その余白をどう埋めていくのか、朝ドラを通じて見守っていきたい。

参照
https://realsound.jp/movie/2025/06/post-2043514.html

■放送情報
2026年度前期 NHK連続テレビ小説『風、薫る』
NHK総合にて、2026年春~放送
出演:見上愛、上坂樹里
脚本:吉澤智子
原案:田中ひかる『明治のナイチンゲール 大関和物語』
制作統括:松園武大
プロデューサー:川口俊介、葛西勇也
演出:佐々木善春、橋本万葉、新田真三、松本仁志ほか
写真提供=NHK

 

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