『波うららかに、めおと日和』好き必見！　“夫婦×ラブコメ”の魅力が詰まったアニメ5選

『トニカクカワイイ』

　由崎星空（ナサ）は、偶然出会った少女・月読司に一目惚れし、事故に遭いかけたところを彼女に助けられる。命がけで告白したナサに、彼女は「結婚してくれるなら付き合う」とひと言。即答で承諾したナサは、そのまま気を失ってしまう。

　数年後、ふたりは再会と同時に夫婦となり、新婚生活が始まる。交際ゼロで始まった関係は、付き合いたてのようにぎこちなく、でも甘くて愛おしい。少しずつ距離を縮めていくやりとりが“とにかくかわいい”、夫婦ラブコメの甘さをしっかり味わいたい人にぴったりの一作。

『魔法使いの嫁』

　生きる目的を失った15歳の少女・チセは、不思議な魔法使いエリアスに「弟子兼、将来の花嫁」として迎えられる。全く異なる世界を生きてきたふたりの関係はどこか曖昧で、不器用にすれ違いながら始まっていく。

　人ならざる存在として生きるエリアスと、人間としての痛みや優しさを抱えるチセ。価値観も距離感も異なるふたりが、衝突を重ねながらも、少しずつ心を通わせていく。

　幻想と現実が交錯するような世界の中、本作で印象に残るのは、互いの孤独を理解し、支え合い、導き合おうとするチセとエリアスの姿だ。“夫婦”という枠だけでは語りきれない、それでも確かに寄り添い続けるふたりの関係には、「夫婦とは何か」を考えさせられる。

『じいさんばあさん若返る』

　青森で長年りんご農家を営む正蔵とイネは、誰もが認めるおしどり夫婦。ある日、不思議なりんごを食べたふたりは、翌朝目覚めると若かりし頃の姿に戻っていた。

　驚く周囲をよそに、ふたりは変わらぬ距離感のまま、若返っても“じいさんばあさん”らしく日々を過ごしていく。見た目は若くても、中身は何十年も連れ添ってきたふたりそのもの。長い時間をともに歩んできたからこそにじむ信頼と愛情が、じんわり心に残る本作は、完全な新婚とはまた違う視点から、夫婦の豊かさを描き出す異色のラブストーリーだ。

　結婚から始まる関係には、最初から生活を共にするからこそ生まれる戸惑いやすれ違い、そして思いがけない優しさがある。恋愛を主題とする多くの作品が「結ばれて終わり」をゴールとするのに対し、夫婦もののアニメやドラマは、恋愛の成就を出発点とし、結婚後の人生を二人で歩む姿を描いている点に面白さと尊さが息づいている。ぜひ本稿で紹介した作品を含め、癒しを感じる“ベスト夫婦”を探してみてほしい。

■放送情報
『波うららかに、めおと日和』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00～22:54放送
出演：芳根京子、本田響矢、山本舞香、小関裕太、小宮璃央、咲妃みゆ、小川彩（乃木坂46）、戸塚純貴、森カンナ、高橋努、紺野まひる、生瀬勝久、和久井映見ほか
原作：西香はち『波うららかに、めおと日和』（講談社『コミックDAYS』連載）
脚本：泉澤陽子
音楽：植田能平
主題歌：BE:FIRST「夢中」
プロデュース：宋ハナ
演出：平野眞
制作協力：FILM
制作著作：フジテレビ
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