田村睦心、『サンダーボルツ*』エレーナ役で意識した“やさぐれ感” 声優としてのポリシーも

マーベル・スタジオ映画『サンダーボルツ*』で、フローレンス・ピュー演じるエレーナの日本版声優を担当した田村睦心。『ブラック・ウィドウ』『ホークアイ』に続き、3度目のエレーナ役となる本作では、彼女の“やさぐれた一面”をどのように“声”で表現したのか。役作りの姿勢や演じることへの向き合い方についても話を聞いた。
『ブラック・ウィドウ』の頃のエレーナから変化した“声”
ーー作品をご覧になっていかがでしたか?
田村睦心(以下、田村):面白かったです。テンポも良くて、笑えるところも感動できるところもあって、すごくいい作品だと思いました。あっという間に時間が過ぎていく感じがして。何回でも観たくなる映画だなと思いました。
ーー役作りに関しては、フローレンス・ピューさんの演技を意識されたんですよね。
田村:そうですね。アニメであればゼロから役を作ることが多いのですが、今回はすでにフローレンス・ピューさんがエレーナを演じていて、その表情や声のニュアンスをしっかり見て、感じて、寄り添っていく作業でした。だから“私のエレーナを作る”というより、“彼女の演技を支える”という感覚でした。
ーー演んじる上で特に印象的だったことはありますか?
田村:フローレンス・ピューさんの芝居が本当に上手くて、表情の一つひとつに感情が乗っているんですよ。だから、こちらもリハでやった通りに本番もすんなり収録できることが多くて。あまり苦労したという印象はないです。とてもやりやすかったですね。
ーーエレーナを演じるのは、『ブラック・ウィドウ』『ホークアイ』に続き3度目です。過去2作と比べて若干声のトーンも変えられていましたよね?
田村:そうなんですよ。『ブラック・ウィドウ』のときは、ナターシャの“妹”としてのかわいらしさが求められていて、ディレクターさんにも「もう少しかわい」「少し声を高めに」と指示いただいていたんです。でも今回の『サンダーボルツ*』では、「もうちょっと低くてもいい」「やさぐれている感じで」と真逆の演出でした(笑)。
ーー確かに、今回のエレーナは冒頭からやさぐれ感がMAXでしたね(笑)。
田村:そうなんです(笑)。でもその一方で、相手に対して思いやりを見せる場面もあって。リーダーではないけれど、一番バランスをとってチームを引っ張っていくような存在でしたね。表情が死んでいても、人間味や優しさが見えるのが彼女の魅力だと思います。






















