『サンダーボルツ*』が共感を呼ぶ理由とは? ジェイク・シュライアー監督が明かす

現在公開中のマーベル・スタジオ映画『サンダーボルツ*』の監督を務めたジェイク・シュライアーのコメントが到着した。
過去に悪事を犯しながらも、アベンジャーズに代わって世界に襲いかかる危機に立ち向かうことになった“超クセ強な無法者”チーム「サンダーボルツ*」。人類消滅の危機のなか、史上最強の敵・セントリーに立ち向かっていく。
国内では、公開当日の5月2日SNS上でトレンド1位にランクインすると、公開3日間で興行収入4億5877万1400円、観客動員数27万821人の好発進。全世界でもオープニング興収1億6210万ドル(約231億6600万円)を記録し、週末の世界興行ランキングで堂々の1位を獲得した。
本作が高い評判を得ている理由には、個性派揃いの“サンダーボルツ*”メンバーたちが織りなすユーモア溢れる会話劇、IMAX用カメラで撮影された白熱のアクションシーン、そして、2026年公開の『アベンジャーズ/ドゥームズデイ(原題)』への布石となりそうな演出の数々……と様々な要素が考えられるが、中でも大きな要因となっているのが、共感性溢れるキャラクター描写。過去に柵を抱える〈サンダーボルツ*〉のメンバーたちはそれぞれ心に葛藤を抱えているが、彼らを通じて描かれる孤独、虚無感、トラウマは、今を生きる全ての人たちが一度は感じたことのあるようなものばかり。
そんな本作を手がけたのは、『BEEF/ビーフ』の脚本・監督を担当したジェイク・シュライアーをはじめ、「A24」が製作・配給を行った作品で手腕を発揮してきた映画人たち。人間誰しもが心の奥底に抱えているリアルで生々しい部分にフォーカスすることを得意とする彼らがジョインした本作は、これまでのマーベル・スタジオ作品とは一線を画す新鮮さを感じるとも話題になっている。
アイアンマンやキャプテン・アメリカなど、これまでマーベル・スタジオ作品に登場してきたヒーローたちも、時に自身の理想との狭間で葛藤したり、メンバー同士でぶつかり合ったりと、人間味溢れる描写があったが、サンダーボルツ*のメンバーたちは、それらと一味違うらしい。「〈サンダーボルツ*〉は他とは違うルートをたどってヒロイズムに向かい、チームとして力を合わせますが、それは人と人との繋がりを追い求めるという感情面で共鳴できるものです」とシュライアー監督が話すように、これまで登場してきたマーベルヒーロー以上に、サンダーボルツ*は、人々が感情面で強い共感を覚えるような存在として描かれている。
続けてシュライアー監督は、「(歴代MCU作品のように)アクションとヒロイズムを大々的に扱うこともできますが、誰もが心の内に抱えるトラウマや鬱、自分も何かの一員であると感じたいという私的な欲求を描くこともできるはずだと思いました。その両方が合わさることで、楽しく、ユーモラスで、多くのハートが込められていると同時に、普通ならヒーロー映画には期待されないような事柄について観客に少し考えさせるような、そんな作品に仕上がってくれていることを願っています」とも語っている。
■公開情報
『サンダーボルツ*』
全国公開中
出演:フローレンス・ピュー、デヴィッド・ハーバー、セバスチャン・スタン、ワイアット・ラッセル、オルガ・キュリレンコ、ハナ・ジョン=カーメン、ジュリア・ルイス=ドレイファス
監督:ジェイク・シュライアー
日本版声優:田村睦心、白石充、大塚明夫、藤貴子、鈴木達央、田中理恵、中村千絵、梶裕貴、伊瀬茉莉也
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2025 MARVEL