『続・続・最後から二番目の恋』が描く“年をとること”の尊さ 白本彩奈が見せた美しい涙

しかし、その一方で「年をとる」ことでする悔しい思いに直面する千明の姿も描かれた。それは、啓子(森口博子)、祥子(渡辺真起子)との恒例の女子会でのこと。千明はとある共通の知人から、自分が投資詐欺に引っ掛けられそうになったことに気づいてしまう。自分のセカンドキャリアに向き合った矢先の出来事に、悔しさのあまり服を投げ捨て、寝てしまうのだった。

「年を重ねるって素敵なことだよ」「大人になるって楽しいよ」――そんなことを言われるけど、30代の筆者はまだイマイチその良さを分かってはいない。ただ、あえて両極端な状況に置かれた和平、千明、そして新たな道を歩み始めようとする律子、この三者の姿を同エピソードの中で見たことで思ったことがある。

それは、年を重ねるということは、決して完璧になるということではないということだ。
「これが正しい」と思い込んでいたことが律子のようにある日突然変わることもある。自分なりに悩んでいたことの正解が、数年の時を経たからこそ「あーこれでよかった」と和平のように思えることもある。そして、千明のように、側から見たらカッコ悪くて情けないことにぶち当たることもある。でも、そういうのを含めて「年をとるって、悪くないかも」しれないなのである。あえて、ただ手離しに「大人って最高!」と描かれたわけではないからこそ、「思った以上に大人になれていない今も愛していいのかもしれない」。そう思えた第5話だった。
鎌倉を舞台に、テレビ局プロデューサーの主人公と、市役所で働く公務員の恋を描いたロマンチック&ホームコメディ。2012年1月に第1期の連続ドラマ、同年11月にスペシャル版、2014年に第2期が放送され、本作はその続編となる。
■放送情報
『続・続・最後から二番目の恋』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:小泉今日子、中井貴一、坂口憲二、内田有紀、飯島直子、久保田磨希、松尾諭、佐津川愛美、白本彩奈、広山詞葉、美保純、柴田理恵、浅野和之、渡辺真起子、森口博子、石田ひかり、三浦友和ほか
脚本:岡田惠和
プロデュース:若松央樹(フジテレビ)、浅野澄美、郷田悠(FCC)
演出:楢木野礼、高橋由妃、西岡和宏(フジテレビ)
主題歌:浜崎あゆみ「mimosa」(avex trax)
制作協力:FCC
制作著作:フジテレビ
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