玉置玲央、木村達成、音尾琢真、宮澤エマ、岡部たかし 『キャスター』集結の“大河俳優”たち

『キャスター』集結の“大河俳優”たち

 宮澤エマが本作で演じるのは、予告もなく暴走しがちな進藤に対して、どうにか冷静に対処しようと奮闘する「ニュースゲート」の編集長・市之瀬咲子役。今回のように真面目で、責任感あふれる大人の女性も魅力的ではあるが、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で演じた実衣役は、自分の家族が権力に近付いたことで周囲の変化とともに求められる役割も変わり、さまざまな表情を見せてくれた。好奇心旺盛で弾けた役も、知的でクールな役でも人を惹きつける。

 そして、大河ドラマ『青天を衝け』で大倉喜八郎を演じた岡部たかし。『西郷どん』では林玖十郎、『真田丸』では大井政吉を演じている。本作ではJBN・報道局長の海馬浩司を演じる。第4話では、娘の灯里(竹下優名)が通う中学で盗撮騒動が起きて、職場でも心配性な父親の顔を見せる事態が発生。俳優・岡部たかしの場合、ある事件、物事をきっかけにスイッチが入って、面目躍如の活躍を見せてくれる。そのスイッチの入り方が素敵なのだ。

 岡部が出演した2022年放送のドラマ『エルピス-希望、あるいは災い-』(カンテレ・フジテレビ系)もテレビ局を舞台にした社会派エンターテイメントも印象的だった。岡部が演じたプロデューサー・村井喬一は、セクハラ発言を繰り返し、投げやりな言動で仕事中もどこか諦めたような表情を見せていたが、主人公の女子アナウンサー・浅川恵那(長澤まさみ)の変化とともに、あることをきっかけにオフになっていた報道魂にスイッチが入る。この演技の振れ幅が見る者の心をグッとつかむ。

 国民的な人気を誇り、さまざまな変革と進化を遂げながら今の日曜劇場があり、気になる俳優陣の今だから見られる表情、研ぎ澄まされた演技を堪能できる。日曜日の夜に好きなドラマが観られることは何にも代え難い幸せかもしれない。

『キャスター』の画像

日曜劇場『キャスター』

テレビ局の報道番組を舞台に闇に葬られた真実を追求し悪を裁いていく社会派エンターテインメント。圧倒的な存在感で周囲を巻き込んでいく型破りで破天荒な主人公・進藤壮一が、視聴率低迷にあえぐ報道番組『ニュースゲート』を変えていく。

■放送情報
日曜劇場『キャスター』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:阿部寛、永野芽郁、道枝駿佑、月城かなと、木村達成、キム・ムジュン、佐々木舞香、ヒコロヒー、山口馬木也、黒沢あすか、堀越麗禾、馬場律樹、北大路欣也(特別出演)、谷田歩、内村遥、加藤晴彦、加治将樹、玉置玲央、菊池亜希子、宮澤エマ、岡部たかし、音尾琢真、高橋英樹
脚本:槌谷健、及川真実、李正美、谷碧仁、守口悠介、北浦勝大
音楽:木村秀彬
プロデュース:伊與田英徳、関川友理、佐久間晃嗣
演出:加藤亜季子、金井紘
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/caster_tbs/
公式X(旧Twitter):@caster_tbs
公式Instagram:caster_tbs
公式TikTok:@caster_tbs

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる