『俺の話は長い』は“自信満々”なニートが救いになる画期作だった SP版の満は何をする?

また本作は、1時間のドラマを2話に分けており(例えば第1話なら其の一、其の二となっている)その大胆な構成も画期的だった。
結果的に本作は30分のエピソードを20話放送したのだが、各話に無駄がなく、物語のサイズ感と1話の尺がうまくマッチしていたことも高く評価された。地上波のプライムタイムのドラマは放送形態が固定されており、それが作品の幅を狭めていると感じることが多い。本作のように作品の内容に合わせて1話の放送時間をもっとフレキシブルに対応してもいいのではないかと改めて思う。

さて、肝心のSPドラマだが、ホームページのあらすじを見るに、満はいまだにニートとして実家で暮らしているようだ。だが、母親の房江が経営する喫茶店「ポラリス」はコロナ禍以降、休業状態にあるらしい。そこに綾子がやってきて、早期退職をして「ポラリス」を継ぎたいと相談したところ満と大喧嘩に発展。「ポラリスごと家を売ればいい」と言ったことをきっかけに房江が売却に賛成し、実家の売却をめぐって騒動が起こるようだ。
綾子たちが家に戻った後、スーツを着た満が議員秘書の面接を受ける場面で物語は終り、満のモラトリアムの終りを予感させてドラマは感動的に終了した。
その後、仕事はうまくいかず、満がいまだにニートだったことを知ると「最終回の感動を返せ!」と言いたくなるが、ここまで徹底していると、むしろ変わらないことにこそ、満の可能性はあるのかもしれない。
36歳になった満を金子茂樹がどのように描くのか楽しみである。
5年前、すったもんだあって県会議員の秘書となったもののすぐにクビ。満は再び喫茶店を営む母親に寄生するニート生活へ。そんな中、ついに喫茶店&実家の売却話が。再び勢ぞろいした家族による屁理屈合戦! 果たして満はダメ男から脱却し、自立への道を歩み出すことができるのか。
■放送情報
『俺の話は長い~2025・春~』
日本テレビ系にて、3月30日(日)、4月6日(日)22:30~23:25放送
出演:生田斗真、安田顕、小池栄子、清原果耶、原田美枝子、杉野遥亮、西村まさ彦
脚本:金子茂樹
演出:中島悟
チーフプロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:櫨山裕子、岡宅真由美(アバンズゲート)、柳内久仁子(AX-ON)、難波利昭(アバンズゲート)
制作協力:AX-ON、アバンズゲート
©日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/orebana/sp/
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