“3人目のプリキュア”が担ってきた役割とは? 『キミプリ』で描かれた“再起”の物語

今回のエピソードで注目すべきは、いわゆる“3号キュア”としてのキュアキュンキュンの立ち位置だ。プリキュアシリーズにおける3人目のプリキュアは、物語の転機に現れる“変化の象徴”として描かれることが多い。過去作におけるキュアフェリーチェやキュアウィングのように、既存のチームに新しい価値観をもたらす存在として、重要な役割を担ってきた。

キュアキュンキュン=紫雨こころもまた、憧れを知る者として、チームの中で独自の視点を持ち込む可能性を秘めている。生粋の“ファン”である彼女の存在は、本作のチームダイナミクスに新たな緊張感と調和をもたらしてくれる存在だ。シリーズを重ねてきた『プリキュア』という枠組みの中で、今作が挑戦している“アイドル性”の構築。それを最も端的に体現しているのが、このキュアキュンキュンというキャラクターである。
なお、キュアキュンキュンの声を担当するのは高森奈津美。『デリシャスパーティ♡プリキュア』のコメコメ役に続き、シリーズ2度目の参加となる。『アイドルマスター シンデレラガールズ』の前川みく役をはじめ、アイドル系キャラクターの演技にも定評がある彼女が、本作ではこころの繊細な心情と、変身後のキュアキュンキュンとしての力強さを見事に演じ分けている。明るさと内気さが同居する役どころに対し、高森はその声の表情で絶妙なバランスを与えており、キャラクターへの説得力を強めていた。今後のエピソードでも、彼女の演技がキャラクターの成長にどのように寄り添っていくのか、注目していきたい。
『プリキュア』シリーズ第22弾となる本作のモチーフは「アイドル」、そしてテーマは「“キミ”がいるから輝ける、強くなれる!」。歌うことが大好きな中学2年生の咲良うたが、伝説の救世主“アイドルプリキュア”を探しにきた妖精・プリルンと出会い、共に“アイドルプリキュア”を探していく。
■放送情報
『キミとアイドルプリキュア♪』
ABCテレビ・テレビ朝日系列全国24局ネットにて、毎週日曜8:30〜放送
地上波放送直後、毎週日曜9:00〜配信
キャスト:松岡美里(キュアアイドル/咲良うた)、髙橋ミナミ(キュアウインク/蒼風なな)、高森奈津美(キュアキュンキュン/紫雨こころ)、南條愛乃(プリルン)、花井美春(メロロン)
シリーズディレクター:今千秋
シリーズ構成:加藤陽一
キャラクターデザイン:杉本海帆
美術デザイン:いいだりえ
美術監督:陳烔年
色彩設計:柳澤久美子
音楽:深澤恵梨香、馬瀬みさき
プロデューサー:西村舞音(ABCアニメーション)、富原大稀(ADKエモーションズ)、村瀬亜季
©ABC-A・東映アニメーション
公式サイト:https://asahi.co.jp/precure/
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