稲垣吾郎版『ハリー・ポッター』に期待できる理由 これまでのキャリアが詰まった説得力

その世界に稲垣がやってくる。ありそうでなかったベストマッチな組み合わせだ。長年、『ほんとにあった怖い話』(フジテレビ系)のストーリーテラー役を務め、不思議な世界に視聴者を引き込んできた、ミステリアスな佇まいを持っている稲垣は、ちょっと仄暗いハリー・ポッターの世界観にも、大人になっても暗めな性格をしているハリーとも親和性が高い。

そして、舞台はもともと稲垣が活躍しているフィールドのひとつでもある。つかこうへい作『広島に原爆を落とす日』(1997年)やフランス革命期の死刑執行人・シャルル=アンリ・サンソンを主人公とした『サンソン -ルイ16世の首を刎ねた男-』、そしてベートーヴェンの生涯を描いた『No.9 ―不滅の旋律―』など、稲垣はこれまで出演した作品の中で、悩み、波乱万丈な人生を歩んだ人たちを多く演じている。これは、場面によっては重苦しい雰囲気になってしまっても、稲垣ならば存在感のある演技ができるという証だろう。しかもこれらは再演されており、『No.9 ―不滅の旋律―』に至っては2024年12月の上演で4度目の再演となっている。役柄を続投して同じ作品に出演するということは、スタッフ陣からは「その作品においてぴったりな役で、なくてはならない存在」と考えられているということであり、観客からは「この役でまた観たい!」という声が多いということではないだろうか。それくらい、稲垣は舞台上で世界観に溶け込める俳優なのである。
また稲垣は2024年の『燕は戻ってこない』(NHK総合)で、自らの遺伝子を受け継ぐ子孫を残すことを熱望している元バレエダンサー・草桶基役を演じ、大きな話題となった。最初は自分の子を世に誕生させることに囚われているところがあった草桶が次第に父性に目覚めていくところを、稲垣は優しく丁寧に演じて見せた。
ハリーも草桶と似ているところがあり、一度決めたら迷わず一直線に突き進み、周りが見えなくなってしまうことがある。でも、草桶が代理母出産を通して大きく変化したように、そんな人物ほど、子どもの存在で大きく変わっていくものなのかもしれない。出演にあたり、「新しいハリー・ポッターを届けたい」と意気込みのコメントを寄せた稲垣。彼がハリーと息子であるアルバスの間に生まれる愛の形をどのように描き、どのように表現するのかに期待している。(※)
参照
https://realsound.jp/movie/2025/02/post-1940376.html
■公演情報
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』
日程:上演中~2025年10月31日(金)
会場:TBS赤坂ACTシアター
上演時間:3時間40分 ※休憩あり
主催:TBS、ホリプロ、ATG Entertainment
特別協賛:東海東京フィナンシャル・グループ
With thanks to TOHO
In association with John Gore Organization
公式サイト:https://www.harrypotter-stage.jp
<チケット>
【6月公演分まで】
TBSチケット、ホリプロステージ、各プレイガイドにて販売中
【7月~10月公演】
3月29日(土)11:00~チケット先行販売開始
〈先行発売〉
・TBSチケット:3月29日(土)11:00~4月11日(金)9:59
https://auth.id.tbs.co.jp/user/regist/now
・ホリプロステージ:3月29日(土)11:00~4月11日(金)23:59
https://horipro-stage.jp/member/
〈一般発売〉
4月12日(土)10:00~
[販売場所]
TBSチケット:https://tickets.tbs.co.jp/harrypotteronstage/
ホリプロステージ:https://harrypotter.horipro-stage.jp/
※いずれも購入には事前の会員登録(無料)が必要
ほか、各プレイガイドでも取扱いあり
チケットに関するお問合せ:ホリプロチケットセンター 03-3490-4949(平日11:00~18:00/定休日 土・日・祝)






















