Netflix『恋するムービー』ヒロイン、パク・ボヨンの魅力に取り憑かれる韓ドラ3選

　Netflixで配信中の韓国ドラマ『恋するムービー』が好評だ。

　映画『パラサイト 半地下の家族』で、半地下に住む長男・ギウ役を演じたチェ・ウシクと、イ・ビョンホン主演映画『コンクリート・ユートピア』でパク・ソジュンと夫婦役を演じ、話題となったパク・ボヨンによるラブストーリーだ。

　「いつか自分の映画を作りたい」と映画制作に没頭していた父親が亡くなり、映画に対して複雑な想いを抱いているキム・ムビ（パク・ボヨン）。映画を愛してやまないコ・ギョム（チェ・ウシク）と出会い、心がかき乱されていく様子が描かれていく。情に厚い性格を隠してクールを装うムビをパク・ボヨンが魅力的に演じている。

　パク・ボヨンとチェ・ウシクの心の揺れを、まるで映画を観ているかのように描いている『恋するムービー』だが、本コラムでは、パク・ボヨンが出演しているオススメ3作品を紹介しよう。（以下、物語の内容にふれる箇所あり）

『アビス』

　亡くなった人を復活させる謎の玉「アビス」によって、生前とは全く違った外見になった男女が繰り広げるファンタジーサスペンス。大企業の御曹司だけれど見た目がいまいちなことを理由に婚約破棄されたチャ・ミン（アン・ヒョソプ／蘇生前はアン・セハ）と学生時代から男子学生の憧れの的で、優秀な検事になったコ・セヨン（パク・ボヨン／蘇生前はキム・サラン）が、ある殺人事件を突き止めていく。

　パク・ボヨンが演じたセヨンは、敏腕検事として追っていた事件に巻き込まれ、何者かに殺されてしまった。アビスを使って生き返ったミンは、学生時代に憧れていたセヨンの死を悲しみ、自分と同様にセヨンを復活させる。蘇生前は美人で優秀だけれど少し生意気だったセヨンが、ごく普通の平凡な女性になって生まれ変わる。

　アビスを持った宇宙人が現れる突飛な設定、アビスの使いどころが謎だったり、後半の展開が唐突だったりと突っ込みどころが満載の作品だが、とにかくパク・ボヨンのかわいらしさが堪能できる。それだけでも観る価値があるといっていいだろう。

　蘇生前のセヨンを演じたのが『シークレット・ガーデン』でユン・サンヒョンの恋人役を演じたキム・サランだが、パク・ボヨンの姿になったとたん「こんな姿になっちゃって！！」と嘆き悲しむのを観て「そんなにかわいいのに贅沢な！」とツッコミを入れたのは筆者だけではないと信じたい。

　小柄なパク・ボヨンと長身のアン・ヒョソプとの身長差も胸キュンポイントだ。また、アビスを持っている宇宙人役としてイ・ソングクとチョン・ソミンがカメオ出演するなど、贅沢なキャスティングにも注目したい作品だ。

『今日もあなたに太陽を ～精神科ナースのダイアリー～』

　精神科病棟を舞台に、看護師のチョン・ダウンが成長していく様を描く本作。不器用だけれど一生懸命なダウンをパク・ボヨンが演じている。

　精神的な病を患う人たちの姿がリアルに表現されているため、観るのがつらくなる人もいるかもしれない。しかしそんな彼ら、彼女らを見守る看護師のダウンが本当に天使のようで癒される。患者たちに寄り添い、優しく語りかけるパク・ボヨンの柔らかな雰囲気が役にぴったりだ。

　この作品がすごいのは、ダウンの成長物語で終わらないところだ。ダウン自身もある衝撃的な出来事をきっかけにうつ病になってしまう。精神科病棟に勤務している看護師なのに、いざ自分の身に同様のことが起きると的確な対処ができないことをパク・ボヨンが渾身の演技でみせる。重苦しい描写が続くが、この作品のテーマでもある「夜が明ける前が一番暗い」というとおり、乗り越えた先のダウンに涙した人も多いだろう。

　ダウンに恋心を抱く外科医ゴユンにヨン・ウジン、ダウンの幼なじみで密かに想いを寄せるユチャンにチャン・ドンユン、ダウンを見守るベテラン看護師ヒョシンにイ・ジョンウンと脇を固める俳優たちも魅力的だ。