『おむすび』北村有起哉と橋本環奈が紡いだ父娘の心情 ギャル魂の歩に幸福な未来を願う

『おむすび』が紡いだ“父娘の心情”

「食事に関して管理栄養士からご説明させていただきます」

 『おむすび』(NHK総合)第99話では、聖人(北村有起哉)が胃がんと診断される。

 聖人はステージ2の胃がんだった。胃の一部を切除するため、聖人は結(橋本環奈)の勤務先の病院に入院。手術は2日後で、結はNSTの管理栄養士として、聖人の食事療養を担当することになった。結自身の希望ではなく、塚本(濱田マリ)や執刀医の蒲田(中村アン)が聖人をNSTの対象者に加えたのだった。

 NSTの回診で結が聖人と対面するシーン。ベッドの上であぐらをかいていた聖人は、正座で座り直して敬語で答える。心なしかその表情はうれしそう。第98話で、孝雄(緒形直人)に娘たちが働いている姿を見たいと話した聖人は、歩に続いて結が頑張っている姿を目にすることができた。聖人にとってどんな薬よりも効く励ましになったに違いない。

 父の好みを知っている結がデザートにヨーグルトを出したり、牛乳でお腹を壊すことを把握している家族ならではの会話(聖人は乳製品好き?)は、病院というシチュエーションとあいまってクスリと笑えるおかしさがあった。家で栄養バランスを助言する結は、職業病でうっとおしいのに、病気になると頼もしく思える。病気は聖人にとって、娘の仕事の重要性を実感する機会でもあった。

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