サレ夫&サレ妻ドラマがなぜ増加? “ドロドロ不倫の復讐劇”から読み解く現代人の欲求

放送中の『財閥復讐〜兄嫁になった元嫁へ〜』(テレビ東京系)は、愛する妻に裏切られたひとりの男性が、人生をかけて一族に復讐していくさまを描いた作品だ。かなりドロドロした物語が繰り広げられるドラマなのだが、これがじつに面白い。そしてふと、あることに気がつく。この手の作品が非常に多い現状に。
2024年を振り返ってみると、伊藤淳史が主演の『離婚しない男ーサレ夫と悪嫁の騙し愛ー』(テレビ朝日系)、香音と千賀健永がダブル主演した『愛人転生ーサレ妻は死んだ後に復讐するー 』(MBS)、そして松本まりかが主演を務めた『夫の家庭を壊すまで』(テレビ東京系)といった作品があった。いずれも「サレ妻」や「サレ夫」を中心とした泥沼劇が展開するものだ。“サレた側”が主体なので、タイトルからも分かるとおり、描いているのは『財閥復讐』と同じく復讐劇である。なぜいまこうもこの手の作品が多いのだろうか?
瀧本美織、“仕事の幅が広がった”2024年を振り返る 2025年は「アクションをやりたい」
ドラマプレミア23『財閥復讐~兄嫁になった元嫁へ~』(以下、『財閥復讐』)が、1月6日よりテレ東系でスタートする。復讐×不倫サス…まずは渡邊圭祐と瀧本美織が主演を務める『財閥復讐~兄嫁になった元嫁へ~』のあらすじに簡単に触れておこう。
日本有数の伊勢財閥の次男・由貴也(渡邊圭祐)は、伊勢財閥グループの会長である伊勢征一郎(渡辺いっけい)の愛人の子だ。しかし彼が7歳の頃に母が自殺したため、この伊勢家に引き取られた。そうして彼は、幼い頃より伊勢家の人々から迫害されながら生きてきた。耐えてきたのだ。そんな由貴也だったが、運命の女性・絵理香(瀧本美織)と出会い、幸せな結婚生活がはじまる。が、絵理香は欲しいもののためには手段を選ばない女性だ。伊勢財閥を自分のものにするため、伊勢家の長男の子を身ごもり、彼と再婚すべく由貴也とは別れてしまう。とんでもない悪女である。こうして「サレ夫」となった由貴也は、伊勢財閥すべてへの復讐を誓うのだ。























