『花咲舞が黙ってない』に『アイシー』も 山本耕史が“バディもの”で発揮するバランス感覚

1月21日よりフジテレビ系火9ドラマ枠で放送されているドラマ『アイシー~瞬間記憶捜査・柊班~』(以下、『アイシー』)で、柊班の巡査部長・土屋健次郎を演じている山本耕史。いわゆるバディものである本作だが、山本が演じる土屋にはある目的がある。本心との間に揺れる山本の表情がいい味を出しているのだ。
本作は“カメラアイ”と呼ばれる瞬間記憶能力を持つ女性刑事・柊氷月(波瑠)が、忘れたくても忘れられない過去と向き合いながら、癖のある刑事たちとともに事件解決に奮闘していく新感覚の刑事ドラマ。『エンジェル・ハート』(日本テレビ系)や『マウンテンドクター』(カンテレ・フジテレビ系)などを担当した脚本家の高橋悠也による完全オリジナル作品で、Netflix映画『シティーハンター』などの佐藤祐市が監督を務める。
柊の良き相棒としてバディを組むのが、山本演じる土屋。洞察力に優れており、衝突が起こりがちな柊班のまとめ役も担っている土屋だが、とある目的のために柊班に所属しているという裏の顔も持つ。事件を解決するために猪突猛進する柊の相談役として良い関係を築いている。久しぶりの共演となる2人の息のあった掛け合いは本作の見どころだ。

山本は赤ちゃんモデルとして0歳で芸能界デビューし、子役として活躍。10歳の時には『レ・ミゼラブル』で初舞台を経験すると、ドラマ『ひとつ屋根の下』(フジテレビ系)で、16歳ながら説得力のある演技が注目を集める。1995年には『さんかくはぁと』(テレビ朝日系)で連続ドラマ初主演を果たし、1998年にはブロードウェイ・ミュージカル『RENT』に出演。この作品への出演をきっかけに、国内のみならず、海外へと目を向けるようになる。
2004年にはNHK大河ドラマ『新選組!』に出演。新選組の局長である近藤勇の右腕として、支え続けた土方歳三を好演し、山本の名前を一躍有名にした。香取慎吾演じる近藤の陽気な性格とは対照的な、クールで二枚目な土方を、山本はその凛とした表情で演じ、物語に緊張感を与えていた。続編として描かれた『新選組!! 土方歳三 最期の一日』では、土方の生き様を体現。筆者は小学生ながらに、山本が演じる土方に感銘を受けたものだ。2016年には『真田丸』で石田三成、2022年には『鎌倉殿の13人』で三浦義村と、三谷幸喜が手がけるNHK大河ドラマに相次いで出演し、三谷作品には欠かせない存在となっている。






















