川栄李奈、『となりのナースエイド』でどう進化? 舞台『千と千尋の神隠し』の経験が強みに

ちょうど1年前に放送されたあの『となりのナースエイド』(日本テレビ系)が、スペシャルドラマ『となりのナースエイドSP2025』として帰ってくるーー。たった一晩だけのことではあるが、患者の心と体を救うヒロイン・桜庭澪と私たちは再会できるのだ。彼女はナースエイドと外科医の二刀流で医療の現場で奮闘する稀有な存在。演じているのは川栄李奈である。彼女はこの1年でどのような進化を遂げているのだろうか。

本作は、“ナースエイド”の活躍にフォーカスした医療ドラマ。このナースエイドとは、医師や看護師のような医療行為はできないが、心身ともに不安を抱える患者たちの日々に寄り添い、人知れず医療現場を支えている存在だ。ヒロインの澪は姉の死をきっかけに外科医からナースエイドに転身し、その圧倒的な知識と経験で星嶺医科大学附属病院の現場をサポート。彼女は姉の死によってPTSDとなり、自身の手による医療行為ができなくなっていたのだ。しかしやがて姉の死の真相を知り、トラウマを乗り越えることができた。やがて外科医に復帰し、ナースエイドとの二刀流で星嶺医大のエースに。今回の「続編」の物語は、ここからはじまるのである。
マジメで明るい澪がナースエイドとして、そして外科医として奮闘するシーンはもちろん大注目。これは「医療ドラマ」なのだから当然だ。しかしそれ以上に注目なのが、天才外科医・竜崎大河(高杉真宙)をはじめとする周囲の人物たちとのやり取りである。そこにはときにコミカルな、またあるときにはシリアスな、人間の心の動きが丁寧に描出されるはず。前作では全10話の連続ドラマとして、澪の精神的な闘いの様子を描ききった。これを体現してみせたのは主演の川栄にほかならず、澪を囲む個性的なキャラクターたちに扮した俳優らの存在あってこそのものだっただろう。

しかも今作では新たな天才外科医・峰岸虎徹(千葉雄大)が加わり、澪をめぐって大河との三角関係が勃発するらしい。いつだってクールな大河とは対照的で、虎徹は笑顔がチャーミングな人物らしい。このトライアングルの中で澪はどのようなアクションとリアクションを見せてくれるのだろうか。その心模様をどのように川栄がセリフや表情に表出させてみせるのか、これが最大の注目ポイントだろう。





















