『潜入兄妹』と『ACMA:GAME』で全くの別人に 竜星涼が作品ごとに見せる新たな顔
現在放送中の土ドラ10『潜入兄妹 特殊詐欺特命捜査官』(日本テレビ系)が終盤に差し掛かりさらなる展開を迎えている。
本作の主人公は、竜星涼が演じる貴一と、八木莉可子が演じる優貴の兄妹。身分を隠して犯罪組織に潜入し、父を殺した犯人に復讐を誓い、そして亡き父がやり残した仕事を背負うようにして、詐欺集団「幻獣」に潜入。バレたら一発、即ジ・エンドという緊迫感に満ちた状況で、様々な危険に直面しながらも悪の組織の内部からの壊滅を狙う。
同局のドラマへは、2024年4月期放送のドラマ『ACMA:GAME アクマゲーム』に続く出演。作品ごとに新たな表情を見せる竜星涼に迫ってみたい。
『ACMA:GAME アクマゲーム』ガイドの正体が明らかに 竜星涼が『光る君へ』に続く好演
謎の組織「グングニル」のトップである「ガイド」の正体が明かされた『ACMA:GAME アクマゲーム』(日本テレビ系)第8話。 …
『ACMA:GAME アクマゲーム』では上杉潜夜役で出演した竜星。間宮祥太朗が扮する主人公・織田照朝と、“悪魔の鍵”をめぐって対峙する天才ギャンブラーを演じた。
本作は、作・メーブ、作画・恵広史による同名コミックの実写版で、上杉は原作でも人気を集めるキャラクターだ。第1話の登場ではなんとも表現しがたい表情を浮かべて上を見上げる姿があった。続く第2話では、シャンパンとグラスを持ちながら、ぴょんと弾みながら登場。派手なコートで前髪をあげたスタイル、見るからに陽気なテンションだった。
上杉は表情豊かに喋るのが特徴的で、キャラクターが掴みやすいかと思いきや、どこかミステリアスな雰囲気も含んでいる。陽気な口調とは裏腹に、その目には力が漲り、爽やかで陽気な声色で喋ったかと思いきや、大事なことを告げるときには少しトーンを落とす。その塩梅に妙な怖さがある。竜星は183センチの長身でありながら動きは軽やか。ポップな動きでも視聴者を惹きつけ、目つきや声色を巧みに変えながら演じる。喋るときの相手との距離もまた独特で、そこにも少々の不気味さが漂い、上杉の掴みどころのなさにつながっていた。
その不思議なキャラクターは、間宮が演じる織田照朝の正義感や誠実さの印象を強めるエッセンスとなり、両者が存在感を放つ。上杉の重すぎず軽すぎずというキャラクターは、物語全体のトーンにも影響し、いい意味でストーリーをかき回していた。