平埜生成、『虎に翼』でどんな“翼”を広げるか 『カムカム』に続き“温もり”を与える存在に?

平埜生成が『虎に翼』で広げる“翼”とは?

 ふいに訪れた花岡悟(岩田剛典)の死、我らが轟太一(戸塚純貴)と山田よね(土居志央梨)の帰還と再起ーー放送中の朝ドラ『虎に翼』(NHK総合)では、ヒロイン・寅子(伊藤沙莉)をはじめとする法曹界の“これから”を担う者たちが、それぞれの闘いを繰り広げているところである。

 そしてここにまたひとり、“これから”を担う者が加わることになる。その者の名は汐見圭。演じるのは平埜生成だ。

 民法が人々にとって身近なものになるよう、より最適な形に改正することに成功した寅子。新憲法の施行によって誰もが法の下に平等であると制定されてはいるものの、終戦から間もない日本における人々の格差はあまりにも大きい。寅子たちの闘いは、今後ますます激しくなっていくに違いない。しかし、頼もしい仲間たちの帰還もあり、次なる展開が楽しみで仕方がない視聴者は私だけではないだろう。

 寅子は家庭裁判所設立準備室へと異動。変わり者の上司・多岐川(滝藤賢一)に対して不安を覚えながら、彼の下で奮闘していくことになる。そんなところへ新たに登場するのが、先に名を挙げた汐見という若者。番組の公式情報に目を通すと、多岐川の右腕となり、家庭裁判所設立のために奔走する人物だと記されている。優しい性格で気弱に見えるものの、破天荒な多岐川をしっかりフォローできる存在らしい。

 まだその姿を目にしていないため、あまり勝手なことは言えないが、この男は信用できるのではないだろうか。

 これまで登場してきた若い男性キャラクターはその多くが心優しい者たちだったが、だからといって「優しい性格の持ち主」などと紹介された人物は思い出すかぎり存在しない。わざわざ記されるあたり、相当な「優しい性格の持ち主」なのだろう。

 それからこの汐見を信用できる理由はもうひとつある。それは演じる平埜の朝ドラへの出演が、『カムカムエヴリバディ』(2021年度後期)に続くものだということ。

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