『岸辺露伴は動かない』は高橋一生×飯豊まりえの“運命”の作品に “完璧”だった実写化
俳優の高橋一生と飯豊まりえが、5月16日に結婚を発表した。2人の共通点といえば、5月10日にシリーズ最新作「密漁海岸」が放送されたドラマ『岸辺露伴は動かない』(NHK総合)。荒木飛呂彦による漫画『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するキャラクター・岸辺露伴を主人公とした同名コミックを原作とする本シリーズは、“完璧な実写化”と『ジョジョ』ファンからもドラマファンからも愛され続けている。
そんな本作の実写化を成功させたのは、脚本の小林靖子、監督の渡辺一貴を中心としたスタッフたちはもちろん、作品の顔であり骨格を担った高橋と飯豊のキャラクターへの完璧なハマりっぷりにあったことは言うまでもないだろう。本シリーズの劇場版『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』でオフィシャルライターを務めた渡辺彰浩氏はその完璧さについて、次のように語る。
「(高橋)一生さんは過去のインタビューでも何度も語っていますが、岸辺露伴は高校生の頃から憧れていたキャラクター。露伴は天才漫画家ではありますが、周囲からは“変人”とも思われる独特な人物です。でも、それは彼の中に絶対に譲れない軸があり、好奇心を何よりも優先するがゆえんであり、それが誰もが惹きつけられてしまう圧倒的な魅力になっている。『露伴という人間からずっと離れないでいる』(※1)とインタビューをした際にも明かしてくれましたが、シリーズを重ねるたびに、一生さん自身が露伴であり、露伴が一生さんであり、誇張抜きに役と“同化”しているように感じます。喋り方から歩き方、何気ない所作までを完璧に具現化しているといっていいです。
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そして、ある意味一生さんの露伴以上とも言えるハマり役だったのが、泉京香を演じた飯豊さんです。本シリーズがドラマとして成功した要因に間違いなくこの京香のキャラクターがありました。というのも、本シリーズが始まった当初は原作漫画の『富豪村』以外に京香は登場していませんでした。彼女は『動かない』露伴を引きずり出してトラブルに巻き込んでいくきっかけの人物です。シリーズを貫く存在として、京香を配置した小林靖子さんの脚本アイデアが素晴らしいのはもちろん、それを成立させたのは飯豊さんの演技にほかなりません。現実世界では少々浮世離れしたファッションの衣装もモデルとしてのプロポーションで見事に着こなし、ともすれば嫌われてしまうような図々しさも天然っぽいニュアンスからまったく嫌に見えず、むしろキュートにまで見せてくれる。その後に荒木先生が描き下ろした原作漫画『ホットサマー・マーサ』にて、逆輸入的な形で京香が再ピックアップされていることからも、飯豊さんによって京香というキャラクターが完成したと言って過言ではないと思います。飯豊さんご自身も京香を演じたことで『モデル業にもいい相乗効果が生まれているかもしれない』と話していました。(※2)本作の持つ少しホラーテイストな部分が際立ちすぎず、作品の中に“陽”な部分が存在してバランスが保たれているのも京香の存在があるからです」
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続けて、渡辺氏は高橋と飯豊の“阿吽の呼吸”の芝居を絶賛した。