堂本剛でなければならない役がある 荻上直子監督作で27年ぶり映画主演の必然性
映画においては『金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』(1997年)で主演を務め、その後『ファンタスティポ』(2005年)で国分太一とのW主演、また『銀魂』(2017年)・『銀魂2 掟は破るためにこそある』(2018年)の高杉晋助役などを筆頭に、定期的に印象深いキャラクターを演じ話題を呼んだ。表現力豊かな堂本の芝居は、観る者を夢中にさせる魅力を持っている。また、『ファンタスティポ』のように作り込まれた美術や衣装の作品でもその世界に自然と溶け込んで存在することができる役者でもある。さらにセリフのテンポ感にも堂本剛ならではの独特のリズムが活きていることから、『33分探偵』シリーズ(フジテレビ系)ではそのセリフ回しにすっかり夢中になってしまう視聴者が多かった。だからこそ、今回『まる』では荻上の放つ独特な世界観を堂本剛がどう受け止め、表現してくれるのかが楽しみだ。
『まる』の予告で使われた『ペール・ギュント』第1組曲「山の魔王の宮殿にて」はフリッツ・ラング監督の『M』(1931年)でも象徴的に使用された楽曲だ。この曲が醸し出す不気味な雰囲気と、堂本剛の飄々とした姿が、早くも興味を掻き立てる。堂本剛がつくる、「まる」に脅かされた世界が、人々を想像もつかない境地へといざなってくれることだろう。
■公開情報
『まる』
10月公開
出演:堂本剛
監督・脚本:荻上直子
制作プロダクション:アスミック・エース、ジョーカーフィルムズ
製作・配給:アスミック・エース
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