山下智久は”熱い思い”を秘めた役が似合う 『ブルーモーメント』で一段と強まった存在感

山下智久は”熱い思い”を秘めた役が似合う

 今期のドラマは主演陣が豪華。それも、長谷川博己が2017年の『小さな巨人』以来7年ぶりに日曜劇場にカムバックした『アンチヒーロー』(TBS系)、石原さとみが2021年の『恋はDeepに』(日本テレビ系)以来3年ぶりに連ドラ復帰を果たした『Destiny』(テレビ朝日系)、篠原涼子とバカリズムがW主演として初共演する『イップス』(フジテレビ系)など、「この人の主演ドラマが観たかった!」と思わずスタオベしてしまう作品が多い。

 その中でも、ドラマラバーたちの心を鷲掴みにするのが、山下智久主演の『ブルーモーメント』(フジテレビ系)だ。山下が民放ドラマで主演を務めるのは、2019年の『インハンド』(TBS系)以来5年ぶり。また、フジテレビ系ドラマの出演および主演は、2017年の『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命- 3rd season』以来7年ぶりとなる。

 本作は、甚大な気象災害によって脅かされる人命を守るべく、知恵と知識を駆使して現場の最前線で、命がけで救助に立ち向かうSDM(特別災害対策本部)メンバーの奮闘物語。各分野から集められたスペシャリストたちをまとめるのが、山下扮するSDMのチーフで気象研究官の晴原柑九朗である。

 4月24日の初回放送では、急激な悪天候による雪崩に巻き込まれ10名が遭難した事件でSDMが初出動。捜索のタイムリミットが迫る中、園部優吾(水上恒司)ら消防班のメンバーに冷静かつ的確な指示を出す晴原の姿が、彼の研究所に派遣としてやってきた雲田彩(出口夏希)に人命を救うという天気予報の意義を伝えた。

 
 何よりも印象に残ったのは、山下の画面を支配する圧倒的な存在感。ルックスの華やかさは言うまでもないが、それを抜きにしても理屈じゃなく目を引かれる“何か”がある。『野ブタ。をプロデュース』(日本テレビ系)や『プロポーズ大作戦』(フジテレビ系)で日本中の女性を虜にしていた頃からそれは変わらない。だが、近年はハリウッド映画『マン・フロム・トロント』、日欧共同製作ドラマ『THE HEAD』(Hulu)、米仏日共同製作ドラマ『神の雫/Drops of God』(Hulu)など海外にも活動の場を広げ、その存在感は一段と強まったように感じる。15分拡大の第1話でも一分たりとて、目を離すことができなかった。

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