戸塚純貴は“笑い”のポジションが心強い 『虎に翼』では寅子たちを元気づける存在に?
放送中の朝ドラ『虎に翼』(NHK総合)は早くも次なる章へ。ヒロイン・寅子(伊藤沙莉)たちは明律大学の女子部から法学部へと進学し、大切な仲間とともに新たな生活がスタートした。となれば期待するのはもちろん、新キャラクターの登場。そこへさっそくクセの強い人物が現れた。名前は轟太一。演じるのは戸塚純貴である。
「弁護士法」がようやく改正され、 寅子たちも弁護士資格の取得を目指せるように。ここから本格的な法曹の世界での闘いがはじまる。いくら平等に弁護士を目指せるようになったとはいえ、男女の格差にはまだ大きな開きがある時代だ。寅子を応援してきた身としては、男子学生たちから冷やかしや差別行為を受けていた女子部時代のできごとの数々を思い出さずにはいられない。
ところが、学生たちのリーダー的存在である花岡悟(岩田剛典)をはじめ、男子たちは誰もが“ウェルカム”な態度。これには思わず肩透かしを食う。そんな彼らの中に混じり、ひときわ目立っているのが轟なのである。
この轟とは、「男は男らしく、女は女らしく」という、いかにも寅子たちの生きる時代らしい価値観を持つ人物だ。花岡とは同郷だが、言動の一つひとつがスマートな彼とは対照的で、じつに粗暴なキャラクター。身につけているものはボロボロで、どういった流れでこの場にいるのか分からない。当然ながらさっそく山田よね(土居志央梨)と衝突するわけだが、どうにもこれまで登場してきた最低な男子たちとは印象が異なる。寅子たち女性陣を敵視したり見下しているというよりは、警戒し防御線を張るために粗野な態度を取っているように思えるのだ。