『虎に翼』ぶつけ合った弱音と怒り 伊藤沙莉「嫌な感じでいい」から伝わる心の距離

『虎に翼』ぶつけ合った弱音と怒り

 嫁姑のいざこざが解決し、花江の背中をさする寅子。その様子をポカンとした表情で見ているよねの背中をさりげなくさすろうと香淑の手が伸びる(いい画だったため、長回ししていたのをそのまま使ったように想像する)。

『虎に翼』

 よねは同級生の中では一人だけ弱音を吐かなかったが、その代わりに怒りを燃やし続けている。「よねさんはそのまま嫌な感じでいいから」という寅子の言い方は額面通りだと棘があるが、こうして今日という日を共にしたことで肯定の意味に反転する。よねは少しづつ寅子に心を開き始めていた。後日、月のものに効くツボの三陰交を寅子に教えていたのがその証拠。第2週のラストは寅子の笑顔にクラスメイトへと笑顔が連鎖していっていたが、第3週ではよねの姿から教室中に笑顔が広がっていく、その対比もよかった。

『虎に翼』

 進学先の法学部では3年間、男子学生たちと学ぶことになるが、花岡悟(岩田剛典)の姿が早速登場している。法廷劇での学長の件などもあり、4月18日放送『あさイチ』(NHK総合)の“朝ドラ受け”では博多大吉が「いい男出てきてほしいな」と男性側の立場から嘆いていた。その翌日に初登場した花岡。見た目では“いい男”だが、その中身は――果たして。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『虎に翼』
総合:毎週月曜〜金曜8:00〜8:15、(再放送)毎週月曜〜金曜12:45〜13:00
BSプレミアム:毎週月曜〜金曜7:30〜7:45、(再放送)毎週土曜8:15〜9:30
BS4K:毎週月曜〜金曜7:30〜7:45、(再放送)毎週土曜10:15~11:30
出演:伊藤沙莉、石田ゆり子、岡部たかし、仲野太賀、森田望智、上川周作、土居志央梨、桜井ユキ、平岩紙、ハ・ヨンス、岩田剛典、戸塚純貴、松山ケンイチ、小林薫
作:吉田恵里香
語り:尾野真千子
音楽:森優太
主題歌:米津玄師「さよーならまたいつか!」
法律考証:村上一博
制作統括:尾崎裕和
プロデューサー:石澤かおる
取材:清永聡
演出:梛川善郎、安藤大佑、橋本万葉ほか
写真提供=NHK

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる