24年ぶり連ドラ主演の木梨憲武に泣かされる 『春になったら』雅彦役に滲み出るその人柄

『春になったら』は木梨憲武に泣かされる

 『春になったら』を観ていると、後悔のない選択なんてないのだろうなと思えてくる。雅彦が治療を受けることを選択して、苦しんだまま死んでしまったら、「やっぱりあの時、お父さんの言うことを聞いてあげればよかった」と瞳は自責の念に駆られるだろう。反対に、このまま雅彦が死んでしまえば、「もしもあの時、無理やりにでも治療を受けさせておけば……」と未練を残すことになる。どんな選択をしたとしても、後悔はつきまとうものだ。それならば、私たちは一つひとつの選択を正解にしていくしかない。

 雅彦が治療を受けて、100人のうちの3人に入れればそれに越したことはないが、そんな奇跡はなかなか起きないのがまた人生なのである。それでも、やっぱり私たちは奇跡を願ってしまう。自分には、自分たちには、そんな奇跡が落ちてくるはずだと信じてしまう。木梨が24年ぶりに連ドラ出演に挑んだ『春になったら』は、ありふれた日々がちょっぴり尊いものに見えてくるような、そんな奇跡を見つけるヒントを授けてくれる作品になる気がしている。

■放送情報
『春になったら』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週月曜22:00〜放送
出演:奈緒、木梨憲武、深澤辰哉、見上愛、西垣匠、影山優佳、矢柴俊博、光石研、橋本マナミ、筒井真理子、小林聡美、濱田岳
脚本:福田靖
監督:松本佳奈、穐山茉由
プロデューサー:岡光寛子(カンテレ)、白石裕菜(ホリプロ)
音楽プロデューサー:福島節
主題歌:福山雅治(Amuse Inc. / Polydor Records)
制作協力:ホリプロ
制作著作:カンテレ
©︎カンテレ
公式サイト: https://www.ktv.jp/haruninattara/
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/haru_ktv
公式Instagram:https://www.instagram.com/haru_ktv/

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