宇宙飛行士・山崎直子が『僕が宇宙に行った理由』を語る 「扉を開いてくださった」

山崎直子が『僕が宇宙に行った理由』を語る

 映画には、宇宙に行くための過酷な訓練に臨む前澤の姿もたくさん収められている。山崎の場合はプロの宇宙飛行士としてISSに行くので1年弱ほど訓練に費やしたそうだ。ISSは15の国が共同開発しているため、それぞれの国が提供している設備を学ぶ必要があるため、前澤と平野はロシアの訓練施設だけでなく、NASAやJAXA、ESAの施設にも勉強に訪れていたことを明かした。

 作中で前澤と平野がのせられている回転椅子の過酷な訓練はNASAでは実施していないらしく、「実はあれは必要ないのではないかと皆が言っていた」と平野が裏話を語った。

平野陽三
平野陽三

 平野は、本作の撮影を通して多くの宇宙飛行士の方と接したが、誰もがみな人格者だったという。「宇宙飛行士の方は高潔で文武両道で、素晴らしい人たちばかり。そういう人の前で自分のちっぽけさに気づかされた」と語る。

 山崎は前澤と平野の宇宙旅行が宇宙産業に与える影響について聞かれると、「これから日本ももっと宇宙行きたいと思う人が出てくると思う。その扉を開いてくださった。完全に民間のプロジェクトで宇宙に行ったのは全くの初めてなのですごく貴重なこと。しかも記録に残してくれた」とし、「宇宙開発ミッションは民間も含めたチームワークで多くの専門の方が支えている。前澤さんと平野さんもすでに(宇宙開発の)仲間」と苦労をねぎらった。

(左から)平野陽三、山崎直子
(左から)平野陽三、山崎直子

 最後に、宇宙に行って気が付いたことや自身の変化について聞かれた平野は、「本質的に変わったと言うと嘘になるが、宇宙飛行士の方との触れあいやウクライナ侵攻を経て、今まで考えなかったことを考えるようになった。そういう考えをこうして映画としてアウトプットできたことで成長したと思う」とし、舞台挨拶を締めくくった。

■公開情報
『僕が宇宙に行った理由』
全国公開中
出演:前澤友作、アレクサンダー・ミシュルキン、平野陽三、小木曽詢、山崎直子
監督:平野陽三
製作:SPACETODAY
制作:ON Inc
制作協力:AOI Pro.
配給:ナカチカピクチャーズ
宣伝協力:サニーサイドアップ
2023/日本/カラー/DCP/5.1ch/89分
©2023「僕が宇宙に行った理由」製作委員会
公式サイト:whyspace-movie.jp
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/whyspace_movie

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