『君が心をくれたから』あまりにも過酷な過去に向き合う雨と太陽 千秋の意味深な言葉も

『君が心をくれたから』過去に向き合う2人

 同時に今回のエピソードでは、雨と太陽それぞれの家族の物語にも踏み込んでいく。太陽は自分の母親を失った花火工場の火災を思い出し、その事故のことを調べて火災の原因が自分にあったことを知る。一方で、雨も母・霞美(真飛聖)の居場所を祖母・雪乃(余貴美子)に訊ね、太陽と司(白洲迅)と連れ立って会いに行こうとする。直接顔を合わせる代わりに雪乃を通して渡すマカロン。もちろんここでも“お菓子言葉”は生きているわけで、前回描かれた雨のなかにあるトラウマとの訣別が、(先述した田島との再会も含めて)第2話で早くも為されたことになる。

 それにしても気になるのは、日下と共に“案内人”として現れる千秋(松本若菜)の存在だ。“奇跡”のために五感を失うことになる雨に対し、「一人で乗り越えられるほど、五感を失うのは簡単なことじゃない」と告げるその言葉は、あたかも“奇跡”を経験した者の口ぶりに思える。病院まで太陽の姿を見に現れたり、海辺でばったり太陽と鉢合わせた時の反応を見ると、もしかすると彼女は太陽が顔を覚えていない母親であり、あの火災の時に“奇跡”を経験したのだろうかと考えることもできるのだが、はたして。

■放送情報
『君が心をくれたから』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:永野芽郁、山田裕貴、斎藤工、松本若菜、白洲迅、出口夏希、真飛聖、遠藤憲一、余貴美子
脚本:宇山佳佑
主題歌:宇多田ヒカル
演出:松山博昭
プロデュース:草ヶ谷大輔
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/kimikoko/
公式X(旧Twitter):https://twitter.com/kimikoko_fujitv
公式Instagram:https://www.instagram.com/kimikoko_fujitv

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