『薬屋のひとりごと』壬氏×猫猫の“曖昧さ”がたまらない “溺愛もの”は一大トレンドに

『薬屋のひとりごと』など“溺愛もの”の魅力

 一方、『薬屋のひとりごと』の猫猫とは趣向は異なるものの、同じように“変わり者のヒロイン”がヒーローから溺愛されるアニメが『虫かぶり姫』だ。

【本PV】TVアニメ『虫かぶり姫』

 主人公は、侯爵令嬢で「本の虫」として知られるエリアーナ。彼女は幼い頃から本に夢中で、「虫かぶり姫」というあだ名を持っている。エリアーナは王宮書庫室への出入りを許されることを条件に、王子クリストファーと「名ばかりの婚約」をする……というように、こちらは薬ではなく“本”に魅せられたヒロインの物語。薬草オタクの猫猫然り、好きなものにのめり込むヒロインというのは、それだけでも魅力的に映るもの。王太子であるクリストファーと変わり者の姫の可愛らしい恋模様に、胸キュンする人が続出した。

 最後に、最も『薬屋のひとりごと』に近い要素でのラブロマンスが期待できるのが、1月10日から放送が開始される『外科医エリーゼ』である。本作は、悪女皇后と呼ばれ火炙りの刑になり一生を終えたエリーゼが主人公。エリーゼは、前世での過ちを清算すべく2回目の人生は外科医として人のために活躍するが、事故で死んだ後、記憶を保持したまま元の世界に転生する。医療と王宮が絡む点も『薬屋のひとりごと』と共通しており、さらにはエリーゼの1回目の人生における婚約者、リンデン・ド・ロマノフとの関係性も見どころになっている。

 壬氏と猫猫の関係性から目が離せない今、同じ「溺愛もの」の要素を持つ他作品のキャラクターとも関係性を並べてみることで、見えてくる面白さもあるだろう。各作品のヒーローとヒロインのカップリングを“推したくなる理由”には、実は共通点があるのかもしれない。何はともあれ、壬氏と猫猫に早く幸せになってほしいと願うばかりだ。

■放送情報
『薬屋のひとりごと』
日本テレビ系にて、毎週土曜24:55〜放送
各種配信プラットフォームにて、放送終了後順次配信
キャスト:悠木碧、大塚剛央、小西克幸、種﨑敦美、石川由依、木野日菜、甲斐田裕子、潘めぐみ、小清水亜美、七海ひろき、斉藤貴美子、家中宏、赤羽根健治、久野美咲、かぬか光明
ナレーション:島本須美
原作:日向夏(ヒーロー文庫/イマジカインフォス刊)
キャラクター原案:しのとうこ
監督・シリーズ構成:長沼範裕
副監督:筆坂明規
キャラクターデザイン:中谷友紀子
色彩設計:相田美里
美術監督:髙尾克己
CGIディレクター:永井有
撮影監督:石黒瑠美
編集:今井大介
音響監督:はたしょう二
音楽:神前暁、Kevin Penkin、桶狭間ありさ
アニメーション制作:TOHO animation STUDIO、OLM
製作:「薬屋のひとりごと」製作委員会
©日向夏・イマジカインフォス/「薬屋のひとりごと」製作委員会
公式サイト:kusuriyanohitorigoto.jp
公式X(旧Twitter):@kusuriya_PR

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