綾野剛、『幽☆遊☆白書』撮影は「プレッシャーと共存」 青天の霹靂だったオファーの裏側

綾野剛、『幽☆遊☆白書』オファーを語る

顔だけの芝居は「霊丸を撃つのと同じ」

ーーイメージを実現するための大きなチャレンジとして、ロサンゼルスでの撮影がありました。Scanline VFX社のEyeline Studiosで綾野さんの顔だけを何台ものカメラで撮影するボリュームキャプチャーという最新技術でしたが、これはどんな経験でしたか?

綾野:「なんて贅沢なんだろう」と思いました。普段、役によっては爪先まで意識を届かせなければいけない。ですが表情だけに集中できるわけですから。全身に分散することなく、たった一カ所に100パーセント集中していい。本当に興奮しました。早く挑戦したくて仕方がなかったです。霊丸を撃つのと同じで、幽助が指先にすべて意識を持っていったように、表情だけに集中しました。

綾野剛
ーー実際の撮影はいかがでしたか?

綾野:最高に楽しかったです。Scanline VFXは素晴らしいCGやVFXを作り出してくれましたが、それらは圧倒的な現場のアナログの積み立ての上にあります。たとえば、実際には一連の流れで10手のアクションは撮影できないんです。多くても3手までなので、カメラの位置を数センチ単位でずらしながら撮っていかなければならない。写真の枚数は1秒間に24枚あるわけですけど、それを100枚、200枚と積み立てていくことで、芝居とCGの共存を大切にしながらCGに見えなくなるぐらいまで追求していきました。だからこそScanline VFXの技術を存分に発揮できたのだと思います。顔だけの芝居はとても豊かでいい脳トレになりました。

ーー完成した戸愚呂弟の姿、そして作品全体については綾野さんご自身としてはどう感じましたか?

綾野:彼がなぜサングラスをしているのだろうと考えていました。本作にはその答えがあると思いました。眼だけは妖怪になれなかった。サングラスというフィルターを一つ挟むことで100%妖怪の状態になる。妖怪として生きていくことの覚悟と、揺らぎがサングラスに現れていると感じました。サングラスが取れて彼の一縷の人間力が見えてしまったとき、それが初めて人と向き合った瞬間だったのではないでしょうか。(戸愚呂を)人間として受け止めてくれた幽助の眼差しに、この作品はすべて集約されています。第1話から最終話までに彼のまなざしがどう変化していくのか、そしてその貫くまなざしを、ぜひ世界中のみなさんに見届けてほしいと思います。

綾野剛

ーー綾野さんの眼差しと北村さんのまなざしが交差して生まれたものもあると思います。

綾野:彼のまなざしが全てです。確かに相互関係は大切ですし、何かをシェアしたことでしか生まれない表情はあります。失うものがない強さと守るものがある強さ、どちらの強さもそうですが、シェアしたことでしか生まれない眼差しというのが、僕たちが1人で生きていけない理由に繋がっている。そういうメタファーがこの作品にはあると思います。本作を通じて、たくさんの仲間が増えていくことを願っています。

■配信情報
Netflixシリーズ『幽☆遊☆白書』
Netflixにて配信中
出演:北村匠海、志尊淳、本郷奏多、上杉柊平、白石聖、古川琴音、見上愛、清水尋也、町田啓太、梶芽衣子、滝藤賢一、稲垣吾郎、綾野剛
原作:冨樫義博『幽☆遊☆白書』(ジャンプ・コミックス刊)
監督:月川翔
脚本:三嶋龍朗
VFXスーパーバイザー:坂口亮(Scanline VFX)
エグゼクティブ・プロデューサー:坂本和隆
プロデューサー:森井輝
制作プロダクション:ROBOT
企画・製作:Netflix
©Yoshihiro Togashi 1990年-1994年

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<応募締切>
1月10日(水)

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