吉高由里子×柄本佑が考えた平安時代への向き合い方は? 「心の感覚はずっと変わらない」
NHK大河ドラマ第63作『光る君へ』の記者会見が12月11日にNHK放送センターにて開かれ、主演の吉高由里子をはじめ、柄本佑、脚本の大石静、制作統括の内田ゆき、演出の中島由貴が登壇した。
2024年1月7日よりオンエアとなる本作は、平安中期に、のちに世界最古の女性文学といわれる『源氏物語』を生み出した、紫式部(吉高由里子)の人生を描く物語。彼女は藤原道長(柄本佑)への思い、そして秘めた情熱とたぐいまれな想像力で、光源氏=光る君のストーリーを紡いでいく。第1回「約束の月」の記者試写会が上映された後に、会見が行われた。
まずは大石が「この仕事を引き受けたのは2021年の夏でしたので、 もうあれから丸2年以上が経ちました。頭の中が平安で、現代劇が全く頭に入ってこないぐらいに、この仕事に懸けてきました」と並々ならぬ思いを滲ませながら、のちの紫式部となるまひろ(落井実結子)、同じくのちの藤原道長となる三郎(木村皐誠)の2人の子役の演技とその演出に携わった中島の指導を称賛した。
これに中島は、子役についてオーディションで決めており、ある程度キャリアを重ねた面々が揃ったことに「相応しい配役ができた」とコメント。初回では、川沿いでのまひろと三郎の出会いの重要なシーンが描かれるが、そのロケに向けて、事前に何度もリハーサルを重ねていったという。
吉高はまひろの幼少時代を演じる落井実結子の芝居について、「好きなものに触れた瞬間の吸い込まれるような目が素敵だなと思いました」とコメントしながら、三郎の幼少時代を演じる木村皐誠についても、「大人の三郎にそっくりな雰囲気があって、素晴らしいお2人だなと思いました」と言及。吉高の話を受けて、柄本も台本の本読みで挨拶した際に、木村に自分と似ている感覚を覚えたことを明かし、「ここから成長して自分になるんだと思ったら、自分としても説得力ある感じで観れて、とっても素敵だったと思います」と笑みを浮かべていた。
今作のタイトルバックは、大河ドラマとしては珍しい艶やかな雰囲気の映像となっている。紫式部と藤原道長の手が重なり合うかのような画が印象的であるが、これは吉高と柄本の手ではないと内田が明かす。残念そうな空気に吉高が「やりましょうか?」と提案し、柄本とのタイトルバックの再現が実現した。タイトルバックを観た感想を聞かれた吉高は「色鮮やかな平安っぽさがあるし、恥ずかしい部分があるので、私の顔はちょっとカットしてほしいんですけど」と色っぽい表情を見せていることに赤面する。柄本は「色っぽさがある中にちょっとした血生臭さもあったり、こういう世界観なんだっていうのが、客観的にも理解できました。今までの大河にはないようなオープニングかなと思います」と述べた。