『力の強い女カン・ナムスン』“悪役”ピョン・ウソクの結末は? 続編を匂わせる最終回に
Netflixで配信中の『力の強い女カン・ナムスン』最終回が韓国で自己最高視聴率を記録し、有終の美を飾った。
本作は、代々女性だけに遺伝的な怪力が授けられる一族が、世直しをする姿を描いた物語だ。主人公のカン・ナムスン役を演じるのは、『イカゲーム』のイ・ユミ。その母ファン・グムジュをキム・ジョンウン、祖母キル・ジュンガンをキム・ヘスクが演じている。主人公のナムスンを中心に、娘、母、祖母の3世代が悪を倒す、スーパーヒーローならぬスーパーヒロインたちの物語は、続編を思わせるオープンエンドで幕を閉じた。
第15話は、ナムスンの正体を知り、怒り狂うリュ・シオ(ピョン・ウソク)が、警察庁長官を襲うところから始まる。さらに、ナムスンの正体を隠していたファジャ(チェ・ヒジン)もシオの魔の手にかかって命を落とした。ナムスンの母グムジュは、ファジャをナムスンを騙った罪で刑務所に入れておけばよかったと後悔する。一方シオは、自分を騙し陥れたナムスン一家を皆殺しにしようとしていた。
ナムスンは、シオが潜伏するアジトに呼び出され、麻薬を飲まされてしまう。意識を失ったナムスンの様子に感応する母グムジュと祖母のジュンガン。ナムスンを助けようと、ジュンガンは気力がなくなるほどの怪力で、ナムスンとグムジュの“気”を繋げることに成功する。
ヒシク(オン・ソンウ)は、致死量の麻薬を飲まされたナムスンのために、シオが解毒剤を隠しているドゥーゴーへと急行する。解毒剤を手に入れたヒシクは、ナムスンを危機一髪のところから救い、2人はシオを逮捕するために彼の行方を追う。
シオは、ヒシクら警察とロシアマフィアのパベルの両方から追われる身となり、追い詰められる。パベルの魔の手から逃げようとするシオだが、警察が先手を打ったことで逃げ場がなくなってしまう。そんなシオの前に現れたのは、シオが“唯一恋しかった友”であるビンビン(イ・ホンネ)だった。
その後のシオとビンビンのやり取りが切なすぎる。シオとビンビンの幼い頃の回想シーンが入り、冷たかったシオの眼差しに温かさと友への郷愁が浮かぶ。しかし、ビンビンはシオを殺さなければ自分がパベルに殺されると告げ、銃口をシオに向ける。あまりにも辛すぎる展開だ。シオの過酷な運命の最後がこれなのか、と胸が張り裂けそうな視聴者も多かったのではないだろうか。親に捨てられ、愛する女性に裏切られ、そしてまた友に裏切られるなんて……。そう思っていると、シオが「捨てられるのは2回でいい」と言うではないか。そうだ、3度目はなくていい。3度目の正直だ、ビンビン、シオを撃たないで! 視聴者の声が届いたか否か、ビンビンの表情がシオへの情と、組織からの命令との間で揺れ動いているのがわかりハラハラさせられる。