『マイ・デーモン』ソン・ガンがデーモン界の貴公子に 2023年を締めくくる良作の予感

『マイ・デーモン』ソン・ガンのカリスマ性

 Netflixで配信中の『マイ・デーモン』が、配信直後にいきなり「今日のTV番組 TOP10」で第1位に躍り出る快挙を成し遂げた。

 本作は、ソン・ガン演じるデーモン(=悪魔)が、キム・ユジョン演じる悪魔のような財閥令嬢ド・ドヒと出会い、契約結婚をすることになるファンタジーロマンチックコメディだ。

デーモン。“運命の配分者”というギリシャ語が語源。
本来デーモンは、守り寄り添う人間の守護神であった。
(『マイ・デーモン』第1話より)

 主演は、『Sweet Home -俺と世界の絶望-』『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』『わかっていても』と出演作が軒並み大ヒットし、“Netflixの息子”の称号を持つ俳優ソン・ガンと、『トンイ』『太陽を抱く月』で“国民の妹”と呼ばれ、『雲が描いた月明かり』『ホン・チョンギ』などラブロマンスのヒット作も多数持つキム・ユジョンだ。超人気俳優の共演に前評判の高い作品だったが、配信されると、その幻想的な内容と美しすぎるビジュアルに2023年の締めくくりにふさわしい大ヒット作となった。

 物語は、現代より200年前から始まる。ソン・ガン演じる主人公のデーモン、チョン・グウォンが、飢えて釣りをする男性に、生涯困らぬだけの魚を与える代わりに魂を捧げる契約を持ちかける。命と引き換えに願いを叶えてくれる悪魔というのは、人間の欲望に働きかけ、抗えないような力を発揮する。それを本作では、抜群のビジュアルを誇るソン・ガンが演じるのだからたまらない。

 時は変わって現代では、ド・ドヒ(キム・ユジョン)が、財閥ミレグループの会長チュ・チョンスク(キム・ヘスク)からお見合いを命じられてしぶしぶホテルへとやってきていた。グウォンが、ホテルのレストランを貸し切って食事をしているところに、ドヒがグウォンを見合い相手と間違えて同席したところから2人の縁が始まる。

 そうして出会った2人は、ドヒが何者かに命を狙われ殺されそうになったところに、グウォンが助けに現れる形で再会を果たす。グウォンは助ける代わりにドヒの寿命をもらう契約をしようとするが、その前に2人は海に落ちてしまう。海中で意識を失ったグウォンの手をドヒが掴んだとき、グウォンの手にあった十字架の印がドヒの手に移る。

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