『ブギウギ』シリアスな展開続きで映える俳優陣の演技 舞台裏の笑顔眩しい素顔に癒される

『ブギウギ』オフショット写真に癒される

 NHK連続テレビ小説『ブギウギ』は、第4週から第5週にかけてシリアス気味な展開が続いた。「桃色争議」として山奥の寺に籠っていたスズ子(趣里)たちだったが、梅丸がついに彼女たちの要求を飲むことに。しかし、それと引き換えにストライキを引き起こした大和(蒼井優)が退所することになった。加えて、彼女を追う形で男役のトップであり指導係として活躍していた橘(翼和希)も梅丸少女歌劇団(USK)を去ることになる。

 寺に籠った彼女たちを心配した父兄が押しかけて、和気あいあいとした雰囲気が楽しめた第16話。せっかくだからと両親たちに向けた公開レッスンを実施し、心底楽しそうに歌うスズ子や他のメンバーが印象的な回だったが、舞台裏の写真もなんだか楽しそうな様子。主演の趣里を囲んで、母親ツヤ役の水川あさみと大和役の蒼井優が仲良くポーズをしている。水川と蒼井は今回が本作における初共演シーンだったということで、お互いに台本を読みながら素敵だと思い合っていたそう。

 オフでもオンでも、第4週は蒼井の溢れる笑みが印象的な週だった。自分の身は二の次にして、みんなで笑いながら練習をし、完成されていくラインダンスを見て嬉しそうだった大和。彼女はストライキを始める前から、大熊社長(升毅)に直談判した際にその覚悟を見せていた。のちに明かされた彼女と社長の出会い方を踏まえると、社長にとっても大和を辞めさせることは簡単な決断ではなかったはず。その顔には断腸の想いが滲み出ていたが、舞台裏で若き日の大和を演じた山下桐里とのツーショットでは温和な表情を見ることができた。

 一方で、お客様や会社を裏切ることができず、梅丸に残って一人で稽古していた橘の張り詰めた表情も印象的だった。橘は登場回からずっと厳しくて、あまり笑わない先輩という印象を持っていたが、そんな彼女を演じる翼和希が舞台裏で見せる大きな笑顔を見ると、安心する。特に本編が苦しい展開の週にこそ、番組の公式SNSで晴れやかな演者の素顔が垣間見えると、楽しそうに演じていることもそうだが、その演技力の高さを改めて確認させられるものだ。

 辛いと言えば、スズ子はここのところずっと辛いことが続いている。USKの顔として劇団を率いてきた2人の退所を知らされた後輩……特にスズ子は取り乱し、叫び、泣いた。しかし、橘から喝を入れられて何とか自分たちで今後のUSKを作っていこうと決断する。ただ、私生活の方も波瀾万丈だった。第1週から仄めかされていたスズ子の出生の秘密がついに明かされたのだ。

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