剛力彩芽×醍醐虎汰朗、姉弟役を通して見えた共通点 “ネガティブだった”10代からの変化

剛力彩芽×醍醐虎汰朗、姉弟役で見えた共通点

 『アンフェア』シリーズの著者・秦建日子の同名小説を、原作者自身の脚本で映画化したミステリーエンターテインメント『女子大小路の名探偵』が公開になった。岐阜随一の繁華街・柳ヶ瀬のナンバーワン・ホステスの姉と、名古屋・女子大小路の雇われバーテンダーで探偵気取りの弟が連続殺人事件に挑む本作。

 喧嘩早くて口が悪いが、実は弟想いの主人公・美桜を演じた剛力彩芽と、ビビりでお調子者の弟・大夏を演じた醍醐虎汰朗が対談し、姉と弟を演じたからこそ感じ取った、お互いの印象や撮影エピソードを語った。

 また、ハプニングに立ち向かっていく本作にちなみ、これまで壁にぶつかった際にどう乗り切ってきたか尋ねると、剛力、醍醐ともに10代の頃は「ネガティブだった」と意外な言葉が返ってきた。

「実は醍醐くんのほうがお兄ちゃんキャラかも」

(左から)剛力彩芽、醍醐虎汰朗

――出演が決まったときの率直な印象を教えてください。

剛力彩芽(以下、剛力):私は原作者の秦さんが大好きなんです。なので、お話をいただいて、秦さんの原作ものだというのがまず素直に嬉しかったです。それからこの作品は、メ~テレ60周年記念映画でもあるんですけど、メ~テレさんのマスコットキャラクターのウルフィが好きなので、個人的にそれもすごく嬉しかったです。あとは、「名古屋と岐阜でのオールロケです」と言われたので、食べ物を調べまくっていたんですが、時間がなくてほぼ食べられませんでした。

――それは残念(苦笑)。

剛力:そうなんです(苦笑)。ただ、物語は実際に2つの街をまたいで展開していきますし、物理的な意味だけでなく、姉と弟の距離感がだんだん近づいていくことを表現しているようで面白いと思いましたね。

醍醐虎汰朗(以下、醍醐):僕はタイトルを聞いて、名探偵になれると思ってワクワクしていたら、ポンコツな探偵でした(笑)。事件をカッコよく解決したいなと思ってたんですけど。なんか違いました。

――相手役としてお互いの名前を聞いたときの感想は?

醍醐:剛力さんのことは、子どもの頃からテレビなどで観ていて明るい方だと思っていました。本読みの段階でも同じ印象だったんです。それが現場に入ったら、怖い方になっていて……。あ、いや、もちろんお芝居なんですけど。僕が演技で姉ちゃんに「怖い!」という感情を作らなくても、本当に「強そうだ、怖い」と思えました。睨まれると居心地が良くなくて、それが良かったです(笑)。

剛力:そうなんです。私、大夏に一切笑顔を向けてないんですよ。弟がいないところでは笑ったりほほ笑んだりしてるんですけど、大夏の前ではほぼ眉間にしわを寄せていたので(笑)。

醍醐:ほかの時間の剛力さんはとにかく笑ってたんです。だから余計に本番での僕を見る目が違っていて……(笑)。

剛力:私、笑い声が大きいんですよ(笑)。醍醐くんの印象は、すごく落ち着いている感じがしました。その空気感が、いい意味でマイペースな大夏に通じていると思います。大夏の場合は何も考えてないんですけど(笑)。

――剛力さんは実際のご家庭では妹ですよね。姉という立場はいかがでしたか?

剛力:嫌いじゃないです。後輩に仲のいい子がいるんですけど、「姉さん」と呼ばれていますし、頼られるのは嬉しいです。だから、美桜みたいな感じも大好きです。口はちょっと悪すぎますし、ずっと眉間にしわも寄ってますけど(笑)。彼女は愛情表現が不器用なんだろうなと。「お母さんが大夏を心配してるから」と言いながら動いてますけど、でも彼女自身が、大夏のことを一番心配してるんじゃないかなと思いますね。

――醍醐さんから見て、剛力さんはお姉さんタイプと妹タイプ、どちらに感じますか?

醍醐:やっぱりお姉ちゃんですね。キャリアもそうですけど、いろいろと頼らせていただく部分が多かったので。やっぱり今回はスッと入っていけたというか、お任せしようという意識でやってました。

――醍醐さん自身は、お兄ちゃんキャラですか、それとも弟キャラ?

醍醐:どっちもあります。最近は後輩もちょっとずつできてきて、自分では面倒見もいいほうだと思っています。でも、先輩にお世話になるのも好きですし。どっちも最高です(笑)。

剛力:なんとなくですが、実は醍醐くんのほうがお兄ちゃんキャラっぽいかもしれないと思います。もうちょっと撮影期間が長かったら、私が甘え始めてたかもしれない。

醍醐:そうか、もうちょっと撮影期間が長ければよかった(笑)。先ほども少し言いましたけど、今回は僕が頼らせていただいたので。

――というと?

醍醐:この作品の次が、初めて連ドラで主演を務めさせていただく作品の撮影だったんです。それで剛力さんに「どうやって撮影を乗り切っていったらいいですか?」という相談をさせていただいてました。

剛力:セリフが多いときは特に大変なので、具体的な乗り切り方なんかをお話してました。

醍醐:本当にありがたかったです。

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