『ONE PIECE』イニャキ・ゴドイが日本で人気急上昇 舞台裏映像から垣間見える人間性

『ONE PIECE』イニャキ・ゴドイ人気

『ONE PIECE』への深い思い入れも好印象

 これらの動画のなかで、ゴドイは多くの人から「ルフィそのもの」と言われるたびに、相手とハグを交わし、自分の仕事が認められた喜びを噛み締めているようだ。彼にとってルフィを演じることは特別に思い入れのあったことのようで「ルフィを演じることは僕の夢でした」と語ると同時に、大きなプレッシャーを感じてもいたのだろう。

 ゴドイは米Teen Vogueのインタビューで、ルフィを演じるにあたりアニメ版を視聴したが、あえて田中真弓による演技や声を真似ることはせずに、自分なりのルフィを作り上げようとしたと語っている。また彼は、母国語であるスペイン語を話す際には声が低いということもあり、英語での演技では、役のイメージに合わせるため少し高めの声で演じていると明かしている。しかし次第に意識しなくても高い声になるようになったとも語っており、それはキャラクターの持つ力だとしている。彼はスペイン語吹替版では自身で吹き替えを担当しているが、それを聞くと、たしかに英語版より声が低い。元気な青年というイメージながらも、こうしたプロフェッショナルな姿勢も好感度大だ。

ONE PIECEティーザー予告編キャストリアクション動画 | Netflix Japan

 また「麦わらの一味」キャストによる『ONE PIECE』ティザー映像のリアクション動画では、ほかのメンバーが歓声や笑い声をあげるなか、涙ぐむゴドイをほかのキャストがハグする場面も。真剣佑が「(イニャキの涙で)撮影がどれだけ大変で、この作品がどれほどチャレンジングなものだったかわかる」と言うと、ゴドイは「みんなのことを誇りに思う。友達でいてくれてありがとう。一緒にやり遂げられてよかった」と口にしている。

 マンガの実写化、とくに日本の作品のハリウッド実写化というのは、厳しい目に晒されがちだ。しかも原作が長年愛される名作ともなれば、そのプレッシャーは相当なものだろう。キャラクターの再現度が重視されるなかで、Netflix実写版『ONE PIECE』は、ルフィ役にイニャキ・ゴドイをキャスティングした時点で成功が約束されていたといっても過言ではなさそうだ。もちろんそのほかのキャストのハマり具合や演技、優秀なスタッフによる脚本・美術などの魅力も大きい。しかし、やはり「ルフィが実在する」と思わせるようなゴドイの存在感と雰囲気、そして演技に多くの視聴者が魅了されている。特に原作ファンからも称賛が送られていることは、大きな注目ポイントだ。かつて、マンガ実写化作品がこれまで手放しで受け入れられたことがあっただろうか。これはイニャキルフィが打ち立てた偉大な功績だ。

 本人も「できるだけ長くルフィを演じたい」と語っているとおり、できるだけ長く彼が演じるルフィを見たいと思っている視聴者も多いことだろう。まずはシーズン2の制作が正式に決定したことが発表されたので、それが我々のもとに届くのを期待とともに待ちたい。

参照

※1. https://natalie.mu/eiga/news/539840
※2. https://realsound.jp/movie/2023/07/post-1382567.html

■配信情報
Netflixシリーズ『ONE PIECE』
Netflixにて独占配信中
原作&エグゼクティブ・プロデューサー:尾田栄一郎
脚本&ショーランナー&エグゼクティブ・プロデューサー:マット・オーウェンズ、スティーブン・マエダ
キャスト:イニャキ・ゴドイ(モンキー・D・ルフィ)、新田真剣佑(ロロノア・ゾロ)、エミリー・ラッド(ナミ)、ジェイコブ・ロメロ・ギブソン(ウソップ)、タズ・スカイラー(サンジ)、ヴィンセント・リーガン(ガープ)、モーガン・デイヴィス(コビー)、 ジェフ・ウォード(バギー)、マッキンリー・ベルチャー三世(アーロン)、セレステ・ルーツ(カヤ)、エイダン・スコット(ヘルメッポ)、ラングレー・カークウッド(モーガン)、ピーター・ガジオット(シャンクス)、 マイケル・ドーマン(ゴールド・ロジャー)、イリア・アイソレリス・ポーリーノ(アルビダ)、スティーヴン・ウォード(ミホーク)、アレクサンダー・マニアティス(クラハドール)、クレイグ・フェアブラス(ゼフ)、チオマ・ウメアラ(ノジコ)
©尾田栄一郎/集英社

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