横浜流星、『べらぼう』新キャスト発表で決意新たに　「創造力を飛び越えるような作品に」

　2025年NHK大河ドラマ『べらぼう～蔦重栄華乃夢噺』新キャスト発表会が10月5日、NHKにて行われた。新たに明かされた出演者は、田沼意次役の渡辺謙、喜多川歌麿役の染谷将太、田沼意知役の宮沢氷魚、鱗形屋孫兵衛役の片岡愛之助の4名。彼らに加え、主演・横浜流星も登壇した。

　本作は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった快男児・蔦屋重三郎（蔦重）を主人公とした笑いと涙と謎に満ちた“痛快”エンターテインメントドラマ。舞台は文化隆盛の江戸時代中期、いよいよ喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見出した蔦重が、日本史における最大の謎のひとつ“東洲斎写楽”を世に送り出す物語だ。

　蔦屋重三郎役を演じるのは横浜、脚本を『おんな城主 直虎』（NHK総合）、『大奥』（NHK総合）などの森下佳子が担当する。日本のメディア産業やポップカルチャーの礎を築き、時にお上に目を付けられても“面白さ”を追求し続ける主人公の姿は逆説的に現代をも照らすだろう。

　発表会は横浜に続いて、新キャスト4名が登場してスタート。渡辺は同じく森下の脚本によるNHK連続テレビ小説『ごちそうさん』で娘・杏が関わったことに触れ、森下への感謝を述べつつ、「大河ドラマは出来がよくても悪くても話題になると思う。タイトルの通り『てやんでえ、べらぼうめ』という気持ちで駆け抜けたい」と力説。

　続けて、「田沼意次の賄賂政治と『お主も悪よのう』というイメージを払拭したい」と意気込み、「30年前、朝ドラの部長に『朝ドラと大河ドラマは3番＆4番バッター』と言われたことを覚えている。その打席をみんなで作り上げる」という想いも持っているようだ。

　続いて染谷が「歌麿はあまり資料が残っていないので想像力を掻き立てられる。彼の絵を見つめながら、クランクインを楽しみにしています」と現在の心境を明かした。

　初めての大河ドラマ出演となる宮沢は「役柄のように日本を明るくしたいという想いを心に持ち、プリンスのような意知を目指したい」、そして愛之助は「知られていない人物で、調べても顔も出こない人の役。自由に演じたい」とコメント。

　これを受けて横浜が「こうして顔を合わせると実感がわいてくる。喜びや責任感を感じて身が引き締まる思いです」と語り、「創造力を飛び越えるような作品を皆さんとともに作っていければ」と意気込みを述べた。