『理想郷』日本版本ビジュアル公開 ドゥニ・メノーシェから日本に向けたメッセージ映像も

『理想郷』日本版本ビジュアル&コメント動画

 11月3日に公開されるスペイン・フランス合作映画『理想郷』の日本版本ビジュアルとドゥニ・メノーシェのコメント映像が公開された。

 『おもかげ』のロドリゴ・ソロゴイェンが監督を務めた本作は、2010年の発覚から裁判が終わるまでの8年間を多くの新聞が報道するなど、スペイン全土に激震が走った実際の事件をベースにした心理スリラー。都会を離れて田舎で過ごすスローライフに夢を抱き、スペインの山岳地帯ガリシア地方の小さな村に移住したフランス人夫婦が、隣人兄弟からさまざまな嫌がらせを受け思わぬ事態に巻き込まれていく。第35回東京国際映画祭では作品賞にあたる東京グランプリ(東京都知事賞)のほか主要3部門で受賞を果たした。

 主人公の夫アントワーヌを演じたのは、『ジュリアン』『悪なき殺人』『苦い涙』などのメノーシェ。妻オルガを『私は確信する』『ヴィーガンズ・ハム』『シャーク・ド・フランス』などのマリナ・フォイが演じた。

 公開された日本版本ビジュアルでは、移住夫婦であるフランス人夫婦のアントワーヌ(ドゥニ・メノーシェ)とオルガ(マリナ・フォイス)の対照的な表情が切り取られている。

 日本版本ビジュアルのデザインを手がけたのは、『WKW 4K ウォン・カーウァイ 4K』『アシスタント』『熊は、いない』『国葬の日』などを担当し、本作のティザービジュアルも担当したグラフィックデザイナーの成瀬慧。成瀬は本ビジュアルについて、「原題(AS BESTAS=野獣たち)と本国ポスターは苛烈な暴力描写を突き付けるイメージだったので、映画の入り口としては狭く、かなり絞った印象を受けていました。日本版では、『理想郷』という邦題に決定した時、この映画の核を掴んだタイトルが生まれたと確信しました。ティザーポスターで『理想郷』に辿り着いたある夫婦の恍惚から一転、本ポスターでは、その理想的な空、風景が失われてしまうかもしれない恐怖を、分断された森のシルエットに夫婦の顔を映し出しました。直接的な暴力ではなく、心理的な恐怖、徐々に引き剥がされていく夫婦の姿をイメージしています。信念と憎悪が交錯する、驚愕の心理スリラーの入り口は完全に整いました。固唾を飲んで観てほしいです」とコメントしている。

映画『理想郷』ドゥニ・メノーシェからのコメント動画

コメント動画は、アントワーヌを演じたメノーシェが、日本公開に向けてオンライン取材中に収録に応じたもの。映像の中でメノーシェは「すばらしい映画が出来上がりました」と語り、日本語で「映画を観てね!」とメッセージを寄せた。

メッセージ映像キャプチャー

■公開情報
『理想郷』
11月3日(金)より、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネマート新宿ほか全国順次公開
出演:ドゥニ・メノーシェ、マリナ・フォイス、ルイス・サエラ、ディエゴ・アニード、マリー・コロン
監督:ロドリゴ・ソロゴイェン
脚本:イザベル・ペーニャ、ロドリゴ・ソロゴイェン
撮影監督:アレハンドロ・デ・パブロ
配給:アンプラグド
2022年/スペイン・フランス/スペイン語・フランス語・ガリシア語/138分/カラー/シネスコ/5.1ch/原題:As Bestas/英題:The Beasts/字幕:渡邊一治
©Arcadia Motion Pictures, S.L., Caballo Films, S.L., Cronos Entertainment, A.I.E,Le pacte S.A.S.
公式サイト:unpfilm.com/risokyo

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる