『葬送のフリーレン』『星屑テレパス』『薬屋のひとりごと』 秋アニメで期待大な5つの新作

秋アニメで期待大な5つの新作を紹介

 すでに豊作との声があがっている2023年の秋アニメ。先日はシリーズ作品を中心に注目作品を紹介したが、今年の秋は初アニメ化作品への期待も大きい。そこで、本稿では2023年10月スタートの初アニメ化作品をいくつか紹介したい。

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7月から始まった夏アニメがクライマックスに差し掛かっているこの時期、すでに秋アニメへの熱い視線が注がれている。期待作が並ぶ秋アニ…

『葬送のフリーレン』

『葬送のフリーレン』本PV/OP:「勇者」YOASOBI ED:「Anytime Anywhere」milet/9/29金曜ロードショー初回2時間SP放送

 単行本の累計発行部数が1000万部を突破するなど注目を集めているのが『葬送のフリーレン』。『週刊少年サンデー』(小学館)にて連載中の山田鐘人(原作)とアベツカサ(作画)による漫画が原作で、これまでに11巻が刊行されている。同作がこれほどまでに注目されている理由のひとつがそのストーリーである。『この素晴らしい世界に祝福を!』や『転生したらスライムだった件』といった勇者を主人公にしたファンタジー作品は勇者が強大な敵を倒すまでの過程が描かれているが、同作が描くのは魔王を倒した勇者一行のその後の世界。勇者ヒンメルたちと共に、10年にも及ぶ冒険の末に魔王を打ち倒し、世界に平和をもたらした魔法使いフリーレンが“人を知るため”の旅に出るという物語だ。

『葬送のフリーレン』日テレ系新アニメ枠にて金曜23時放送 OPはYOASOBI、EDはmiletに

9月29日の『金曜ロードショー』(日本テレビ系)にて初回2時間スペシャルとして放送がスタートするTVアニメ『葬送のフリーレン』の…

 勇者モノに期待されるド派手なアクションは少ないかもしれないが、フリーレンの感情の機微が鮮明に描写されており、原作の読後感としては小説に近いものがある。さらに同作のオープニングテーマはYOASOBIの「勇者」、エンディングテーマがmiletの「Anytime Anywhere」と豪華な布陣が敷かれており、映像と音楽の調和も期待したいところだ。

『アンデッドアンラック』

アニメ『アンデッドアンラック』ティザーPV 第2弾/Undead Unluck | Official Teaser Trailer2│中村悠一/佳原萌枝/花江夏樹/乃村健次(2023)

 『アンデッドアンラック』も見逃せない。同作は『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載中の戸塚慶文による漫画が原作で、「次にくるマンガ大賞 2020」や「第5回みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞」など多くの賞を受賞しており、アニメ化への期待値が非常に高い作品だ。触れた人々に不幸な事故をもたらす不運“アンラック”な少女・風子の前に絶対に死ねない不死の体を持つ“アンデッド”のアンディが現れ、本当の死を得るため行動をともにするというストーリー。特殊能力とバトル要素を組み合わせた王道展開はジャンプ作品譲りだが、なんと言ってもそのオリジナリティを確立しているのが魅力的なキャラクターである。

 同作には否定者(特定の理を否定することで得た超能力の持ち主)や、UMAの管理を行う対未確認現象統制組織・ユニオン(UNION)、過去には“否定者狩り”と呼ばれたユニオンとは別組織のアンダー(UNDER)、駆除対象のモンスターであるUMA(ユーマ)が登場する。またジャンプ作品らしく戦闘シーンも見どころのひとつ。漫画で描かれる見開き一杯を使った否定能力がどのような形で描かれるのか。『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズや『炎炎ノ消防隊』で高い評価を受けてきたdavid productionへの期待は大きい。

『ビックリメン』

アニメ「ビックリメン」天聖合神PV(2023年10月放送・配信スタート)

 ロッテが1977年に発売を開始したチョコレート菓子『ビックリマン』を知っているだろうか。おそらく20代以上であれば一度は見たことがあるはずだ。これまでに様々なメディアミックス展開がなされており、1987年にはTVアニメ『ビックリマン』が放送された。そんな社会現象を巻き起こした『ビックリマン』が『ビックリメン』となって令和に帰ってきた。キャッチコピーは「これが、令和のビックリマン」。過去には「悪魔vs天使」シリーズで一世を風靡したが、その二項対立はコンビニ名に受け継がれ、完全オリジナルストーリーとして再構築されている。

 シールの価値が絶対的な価値を持つ世界において、宅配バイトに励む高校生のヤマトがシールを巡る戦いに巻き込まれるという、現代のポケカの現状に近い世界観は共感を生みそう。シールでお馴染みのヤマトや牛若、ジャック、フェニックスといったキャラクターも登場し、子どもから大人まで楽しめそうだ。

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