石橋静河が語る、踊りの経験が芝居に生きる喜び 松村北斗&西畑大吾との撮影裏話も

石橋静河、『ノキドア』撮影の裏側を語る

 ドラマ初共演となる松村北斗(SixTONES)と西畑大吾(なにわ男子)がW主演を務めるテレビ朝日系オシドラサタデー『ノッキンオン・ロックドドア』(以下、『ノキドア』)は、得意分野も性格もまるで違う2人の探偵が数々の難事件に挑む本格ミステリードラマだ。

 トリック解明を得意とする“不可能(HOW)”専門探偵・御殿場倒理を松村、動機や理由を解き明かす“不可解(WHY)”専門探偵・片無氷雨を西畑が演じている。

 そんな本作で、倒理と氷雨とは大学の同級生であり、警視庁刑事部捜査一課の刑事でもある穿地決を演じるのが石橋静河だ。石橋に共演した松村や西畑の印象、最終回に向けたドラマの見どころを聞いた。

松村北斗と西畑大吾はびっくりするくらい真面目

ーー撮影はいかがですか?

石橋静河(以下、石橋):暑くて大変ではありますが、すごく良い現場で楽しいです。

――本作はWEBTOON版も好評な青崎有吾さんの人気ミステリー小説が原作ですが、ご出演が決まってから小説や漫画などは読まれましたか?

石橋:私は普段からあまり原作は読まなくて、その分、手元に届く台本を楽しみにしています。特に本作は難解な事件と人間関係の複雑さが絡み合うミステリーでありながら、軽やかなテンポで進んでいくのが面白くて、毎回台本を読むのが待ち遠しかったですね。

――『SPEC』シリーズ(TBS系)や『トリック』シリーズ(テレビ朝日系)など、数々のヒット作を世に送り出してきた堤幸彦さんがメイン監督を務める本作。石橋さんはこれまで堤監督に対してどのような印象を持っていましたか?

石橋:堤監督はビジュアルをバシッと決める方なのかな、というイメージがありました。現場では揺るがないビジョンを持ちつつも、私たちの演技を見ながら柔軟に演出を考えてくださったので、とてもやりやすかったです。

――堤監督の作品とあって、やはりどのキャラクターも個性が立っていて魅力的ですよね。石橋さんは最初に台本を読まれたとき、穿地にどんな印象を持ちましたか?

石橋:女性でありながら、誰よりも男勝りだなと(笑)。ただ、そこには警視庁という男社会で揉まれてどんどん強くなっていったというバックグラウンドがあると思うんですよね。ドラマではその部分を直接描くのではなく、これまでの過程が無理なくキャラクターに反映されているので、スムーズに役を捉えることができました。

――ご自身と共通する点や、逆に尊敬する部分などはありますか?

石橋:私も負けん気の強さは持っているので、そこは穿地に近いかもしれません。尊敬する部分でいえば、彼女はドライに物事を捉えているので、あまり事件の被害者にシンパシーを抱くタイプではないのですが、人としての道理や正義感に基づいて自分を動かせるところですかね。素直にカッコいいなと思います。

――あまりにはまっているので初の刑事役と聞いて驚いたのですが、何か役作りで参考にされたものはありますか?

石橋:基本的に演じる上で必要な情報は全て台本に入っていると思うので、あまり事前にリサーチはしないんです。ただ今回は人の命や犯罪と向き合っている方々の緊迫した雰囲気は知っておきたいと思ったので、女性刑事や救急隊員に密着したドキュメンタリー動画を観ました。

――倒理・氷雨・穿地の同級生組の軽妙な掛け合いも見どころの一つですが、現場はどんな雰囲気でしたか?

石橋:松村さんを筆頭に、みんなでわちゃわちゃとふざけ合っていました。撮影中は暑かったので、「ふざけてないとやってらんない」って感じで(笑)。ただそれはあくまでも控え室と撮影の合間だけで、誰も本番には持ち越さないんです。特に松村さんと西畑さんはびっくりするくらい真面目で、やるときはやるし、遊ぶときは全力で遊ぶしっていう。力の抜きどころをよくわかっている方ばかりだったので、楽しく過ごせました。

――メリハリのある現場だったんですね。

石橋:そうですね。最初はみんな人見知りで「プロフェッショナルです」って顔を作っていたんですが、良い意味でどんどん崩れていって。というのも、実は今回のキャストが末っ子だらけなんです。撮影が進むうちに末っ子ならではの自由な感じがじわじわと出てきて、そしたら、なんだか学校みたいに賑やかな感じになりましたね。

――倒理が作った料理をみんなで食べるシーンも印象的です。作中では見事な食べっぷりを披露されていますが、あれは実際に結構食べてらっしゃるんですか?

石橋:あまりもぐもぐしていると台詞が言えなくなっちゃうので、ドラマではいっぱい食べているように演出で見せてくださっています。でも、どの料理も本当に美味しくて、今までに食べたことのないメニューばかりだったので、それも一つの楽しみではありました。

――美影(早乙女太一)を含めた同級生4人の関係については、どう見られていますか?

石橋:いびつはいびつですけど、そこが見どころですよね。ただ綺麗なだけじゃなく、側から見ると少しぞっとするような愛憎渦巻く人間関係が面白いなと思います。穿地も美影を殺したがっているけど、人を殺したいってそうそう抱く感情ではないじゃないですか。やっぱりそこに至るだけの理由があったはずだし、過去が絡み合うことによってかなり複雑な四角関係が出来上がっているなと。

――その4人を結びつけているのがゼミの天川教授ですが、渡部篤郎さんと共演してみていかがでしたか?

石橋:今回は主要メンバーが同世代の若手で固まっていたんですが、ベテランの渡部さんがいらっしゃる時はやっぱり現場が締まりましたね。でも、決して私たちを緊張させるようなタイプの方ではなく、むしろ現場では常にリラックスされていて、本当に楽しんで仕事をされている方だなという印象を抱きました。あとは渡部さんの大人な雰囲気が天川教授にぴったりなので、穿地たちが教授に憧れる気持ちが自然とドラマにも出ているんじゃないかなと思います。

――倒理には氷雨、穿地にも小坪(駒木根隆介)という相棒がいますが、石橋さんにとって“相棒”とはどのような存在でしょうか。またこれまでに相棒と呼べる存在に出会ったことはありますか?

石橋:お互いに向き合っているというよりも、同じ方向を見ているイメージです。むやみやたらに感情をぶつけ合うというよりは、いろんな上り下りを共に経験する相手。私にとってはお姉ちゃんがそうで、良い時だけじゃなく落ち込んでいる時も常にそばにいてくれる相棒のような存在です。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる