菅田将暉演じる“久能整”が帰ってくる! 『ミステリと言う勿れ特別編』注目ポイントを考察

『ミステリと言う勿れ特別編』ポイントを考察

 菅田将暉が主演を務めるドラマ『ミステリと言う勿れ特別編』が、フジテレビ系『土曜プレミアム』にていよいよ放送される。

 本作は、菅田が演じる主人公・久能整が膨大な知識と独自の価値観により、時に優しく、時に鋭い持論を淡々と述べているだけで、登場人物たちが抱える様々な悩み、事件の謎までも、いつの間にか解きほぐされてしまう新感覚ミステリー。今回の『特別編』では、連続ドラマのepisode1に一部新撮を加えたリブート版と、原作コミックス第11巻で描かれている通称・タイムカプセル編が放送される。

 注目すべきは、志尊淳が演じる整のゼミ仲間・相良レンだろう。実は、整は大学生なのだが連続ドラマの中では、何かと事件に巻き込まれ、風呂光聖子(伊藤沙莉)巡査や池本優人(尾上松也)巡査ら大隣警察署のメンバーと一緒にいることが多く、あまり学生生活の様子が描かれてこなかった。『特別編』ではレンが新たに登場したことにより、整との出会いや少しではあるが大学での様子も明らかになっている。

 また、『特別編』は、episode1のリブート版とタイムカプセル編の短編の2作からなっているのだが、オムニバス形式になっているわけではなく、ゆるく、うまい具合に繋がり、長編ドラマとして楽しめるようになっている。その繋がりのキーマンとなっているのがレンなのである。レンと整は確かに同じゼミに所属しているが、どうやらそこまで深い交流はなかったようだ。では、どういうことをきっかけに「タイムカプセルを探す」という日当1万円の変なバイトに共に行くことになるのだろう。そこには、レンの高すぎるコミュニケーション能力が関係している。噛み合わないように見えて絶妙にテンポのいい、整とレンの掛け合いにぜひ注目してほしい。

 タイムカプセル編の注目人物は、整とレンが参加するバイトの主催者・坂巻洋子(篠原涼子)とその秘書の桐江(塚地武雅)だ。坂巻はクールで近寄りがたい印象だが、桐江は柔和で親しみやすそうな人柄。桐江は秘書として坂巻をしっかりサポートしたいと思っているようだが、体調が悪そうな坂巻を気遣うも怒鳴られるなど、なぜか厳しく当たられていた。それでも桐江は坂巻に対して優しい態度を崩さない。さらに坂巻は、時折、悪巧みをしているというよりは、何かを隠したいような素振りを見せ、整が坂巻に話を聞きに行った際には、まるで少女のように微笑んだ姿を見せた。

 まるで二重人格のような態度の豹変っぷりを見せる坂巻と、彼女に単純に雇われているだけとは思えない桐江。このふたりの関係性の謎が、埋められたままのタイムカプセルの行方に大きく関わってくることになる。

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