松坂桃李、『VIVANT』で担う“1.5列目”の主役 視聴者と同じ温度で煌めく存在感

松坂桃李が担う“1.5列目”の主役

 我々が、彼の演技に違和感を覚えず、作品を楽しめるのは、松坂が視聴者の“感情の温度”に合わせた演技をしている点にあると思う。これまでの出演作だってそうだ。例えば、映画『不能犯』(2018年)でゾッとさせられたかと思えば、ドラマ『あのときキスしておけば』(2021年/テレビ朝日系)ではキュンキュンしたし、映画『ラーゲリより愛を込めて』(2022年)では、心が震えて涙が止まらなかった。

 そんな中で『VIVANT』は、視聴者が物語に没入できて、SNS上で考察が過熱。観る者の熱は上がる一方である。黒須を演じる松坂の演技は、視聴者の火を絶やすことなく、薪をくべ続けている。やりすぎないし、やりなさすぎもしない。視聴者の心地良い温度で演技をしてくれているのだ。これは、デビューしてから一貫して持つ松坂の個性だと思う。

 さあ、どうなる『VIVANT』。終盤戦の展開はもちろん、松坂のちょうど良い温度感も堪能しつつ、行く末を見守りたい。

参照

https://realsound.jp/movie/2023/08/post-1401639.html

■放送情報
日曜劇場『VIVANT』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:堺雅人、阿部寛、二階堂ふみ、竜星涼、迫田孝也、飯沼愛、山中崇、河内大和、馬場徹、Barslkhagva Batbold、Tsaschikher Khatanzorig、Nandin-Erdene Khongorzul、渡辺邦斗、古屋呂敏、内野謙太、富栄ドラム、林原めぐみ(声の出演)、二宮和也、櫻井海音、Martin Starr、Erkhembayar Ganbold、真凛、水谷果穂、井上順、林遣都、高梨臨、林泰文、吉原光夫、内村遥、井上肇、市川猿弥、市川笑三郎、平山祐介、珠城りょう、西山潤、檀れい、濱田岳、坂東彌十郎、橋本さとし、小日向文世、キムラ緑子、松坂桃李、役所広司
プロデューサー:飯田和孝、大形美佑葵、橋爪佳織
原作・演出:福澤克雄
演出:宮崎陽平、加藤亜季子
脚本:八津弘幸、李正美、宮本勇人、山本奈奈
音楽:千住明
製作著作:TBS
©︎TBS

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