FANTASTICS 八木勇征、どんな作品にも溶け込む演技力 『18/40』では最悪の“ダメ男”に

八木勇征、どんな作品にも溶け込む演技力

 年齢差を超えたふたりの女性の絆と訳あり男子との恋愛を描くTBS火曜ドラマ『18/40~ふたりなら夢も恋も~』が、7月11日よりスタートした。

 第1話では、福原遥演じる有栖と深田恭子演じる瞳子、それぞれの現在と、有栖の予期せぬ妊娠をきっかけに不思議な関係を築くことになったふたりの姿が描かれた。

 有栖のお腹の子の父親は、有栖の先輩で恋人の康介(八木勇征)。だが、有栖から妊娠を知らされた康介は心当たりがないからとはいえ、明らかに動揺し、喜ぶ様子はなかった。有栖が病院に行き、結果を知らせると会う約束をとりつけてきたが、実際に待ち合わせの場所に来たのは、康介の母・由美子(シルビア・グラブ)だった。当の本人は有栖には何も言わず、カナダへ語学留学に行ってしまったらしい。

 こんないっそ清々しいくらいの“ダメ男”を演じていたのは、FANTASTICS from EXILE TRIBEの八木勇征。FANTASTICSは、LDH JAPAN所属のダンス&ボーカルグループだ。LDH所属のグループにいるメンバーは必ずしも俳優業を行うわけではないが、現在放送中の『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)に出演している白濱亜嵐や6月まで放送されていた『波よ聞いてくれ』(テレビ朝日系)に出演していた片寄涼太のように、ドラマや映画に欠かせない俳優となっている人たちもいる。

映画『美しい彼〜eternal〜』特報

 八木はその中でも次世代ブレイク俳優と言っても過言ではない。彼の名を一躍世に知らしめたのは、『美しい彼』シリーズ(MBS)だろう。これは凪良ゆうによる同名小説を原作に、2021年にシーズン1、2023年にシーズン2が放送され、その後、映画『劇場版 美しい彼〜eternal〜』も公開された人気作品だ。

 若手実力派俳優の萩原利久が吃音症であることを気にして、あまり喋らないため友達がいない平良一成を演じる一方、八木は俺様な性格だが、圧倒的なカリスマ性と抜群の美貌を持った清居奏を演じた。清居は平良のことを突然呼びつけたり、清居のことをキングと崇める平良の行動を「キモい!」と言ったりする。そのため、関係性としては清居が平良を引っ張っていくのかと思いきや、清居は平良のことをカッコいいと思っており、これらの行動は平良にうまく甘えることができないために出てきてしまうものだった。この両極端ともいえる性格をもった八木は表情や声色をうまく使い分けて演じていた。

 もし、八木に興味をもった人で「清居みたいにツンツンした性格の人だったら苦手だな……」と思っている人がいれば(筆者がそうでした)、FANTASTICSのライブ映像や公式YouTubeを観てほしい。すると実際の八木が、仕事にとにかく真っ直ぐに向き合い、歌と筋肉を愛し、メンバーたちとはたまにふざけ合いながら、いつも楽しそうに朗らかに笑っている素直な性格の青年だということがわかることだろう。

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