『王様に捧ぐ薬指』が見せてくれた“夢のストーリー” 橋本環奈と山田涼介は“最強のふたり”に
そして、綾華も「私はお義母さんから東郷を奪うつもりはありません」と告げる。その言葉に、少しだけ意外そうな表情を浮かべた静を見て、彼女にとって“結婚=奪われるもの”という認識があったことに気づかされる。
たしかに、静の結婚は自由に生きることを奪うものだった。もしかしたら、それは多くの人が今、結婚に夢を抱けなくなっているのと重なっているかもしれない。しかし、綾華と東郷を見ていれば、結婚をすることでむしろ得られるものの大きさを知ることができる。
それは、してみなければわからないもの。おそろいのキーホルダーが並んだ風景に、他愛もない会話のルーティーン。そして、いつでも自分のために、そして家族のためにひと肌脱いでくれる味方がそばにいるという安心感。『王様に捧ぐ薬指』は、結婚をすることで“想像以上”の毎日がやってくる、そんな“夢のストーリー”を見せてくれた。
クランクアップを迎えたふたりのコメント(※)にもあったように、そんな最強のふたりを演じたのが橋本環奈と山田涼介で本当によかった。そして静をはじめとした、他のキャストもみんなハマり役だった。それは、火曜ドラマらしい〈約束された Happy end〉だったように思う。
そんな眼福ドラマだっただけに、これで見納めとなるのは寂しい限り。でも、新が『バトラー・ジャパン』に出演したことでキング以上に人気を博し、ちょっとだけ拗ねる東郷とそれを茶化す綾華や、いつか綾華と東郷の間に生まれた孫に静が愛情たっぷりなオムライスを作る姿は容易に想像できる。そんな彼らが私たちに見せてくれた愛を信じ、この先も続く人生を病める日も健やかなる日もみんな笑顔で生きていこうではないか。
参照
※:https://realsound.jp/movie/2023/06/post-1355155.html
■配信情報
火曜ドラマ『王様に捧ぐ薬指』
TVer、Paraviにて配信中
出演:橋本環奈、山田涼介、坂東龍汰、長尾謙杜(なにわ男子)、小林きな子、若月佑美、三浦獠太、小林涼子、田仲陽成(Go!Go!kids/ジャニーズJr.)、高橋奏琉(ジャニーズJr.)、宮崎莉里沙、塚地武雅、利重剛、りょう、松嶋菜々子
原作:『王様に捧ぐ薬指』わたなべ志穂(小学館プチコミックフラワーコミックスα)
脚本:倉光泰子、関久代
演出:坪井敏雄、泉正英、宮崎萌加
プロデューサー:橋本梓、勝野逸未
製作:TBSスパークル、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/ousama_tbs2023/
公式Twitter:@ousama_tbs
公式Instagram:ousama_tbs