『ミョヌラギ』は世界共通の嫁あるあるがいっぱい! 笑って泣けて考える韓国ドラマは必見

『ミョヌラギ』は嫁あるあるがいっぱい!

 韓国の嫁という立場が抱える社会問題をコミカルに描くヒューマンラブコメディ『ミョヌラギ わが嫁たちの物語』(以下、『ミョヌラギ』)がWOWOWで配信中だ。SNSで連載されて反響を呼んだウェブ漫画が原作となった本作は、ドラマでも人気を博し、続く『ミョヌラギ2婚家 ワールドあるある日記』も6月21日より全話配信が開始。1話25分前後と気軽に視聴できるのもポイントだ。

 ミョヌラギとは姑と舅が嫁を呼ぶ時に使う呼称だが、ドラマでは“婚家の家族に気に入られ、褒められて認められたいと思う時期”と定義されている。通常は思春期や更年期のように1、2年で終わるが、人によっては10年、または終わらない人もいるといった恐ろしい説明も聞かされる。本作では『ミョヌラギ』の渦中にいる現代の働く女性が主人公となり、家族と結婚、私たちを取り巻く社会に対する違和感が繊細に描かれている。モヤモヤして泣けて笑って、女性の生き方を一緒に考えたくなるドラマなのだ。

 物語の中心となるのは、妻ミン・サリンと夫ム・グヨンの夫婦。幸せな新婚生活を送るなか、初行事となる姑の誕生日を迎えようとしていた。サリンは姑に気に入られたい思いから前日から義実家に泊まり込み、早朝からお祝いの食事を準備して出勤。初のミッションを終えたのも束の間、義両親の結婚記念日、祭祀(チェサ)などの家族行事が続くとともにサリンのストレスは募り、夫婦仲も危うくなっていく。

 インテリア家具会社で働くサリンは、気さくで親切で面倒見がいい性格。会社でも能力を認められ“チーム長級の代理”と呼ばれている。人が良すぎるせいで義両親にはっきりとノーとは言えない。主演のパク・ハソンは、サリンを軽快に演じながらもミョヌラギに思い悩む複雑な感情を表現し、共感を深めている。『トンイ』(2010年)や『平日午後3時の恋人』(2019年)などに出演し、『黒い太陽』(2021年)とは180度違うキャラクターを演じている。

 夫のグヨンを務めるのはクォン・ユル。『ゴハン行こうよ』シーズン2(2015年)や『ボイス3〜112の奇跡〜』(2019年)に出演し、“いい人”役が型にハマる俳優だ。今回は銀行で働く優しい性格の夫を演じる。サリンの気持ちに寄り添う努力はするものの、妻が抱く奥底の気持ちには思い至らない。

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