福原遥×水上恒司は“戦争”とどう向き合う? 映画『あの花』で期待される魂の表現

福原遥×水上恒司W主演作への期待

 福原遥と水上恒司がW主演を務める映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』が12月8日に全国公開されることが5月15日に発表された。

 本作は、TikTokで話題となり、シリーズ累計発行部数50万部となった汐見夏衛によるベストセラー小説を映画化するもの。CM界で長く活躍をし、長編映画は『光を追いかけて』に続き2作目となる成田洋一が監督を務める。

 福原が本作で演じるのは、現代から1945年の戦時中の日本にタイムスリップし、そこで出会った特攻隊員・彰に恋をする女子高生・加納百合。水上は、百合と出会い、自由にものを言う姿に驚きながらも惹かれていく、特攻隊員・佐久間彰を演じる。

福原遥×水上恒司W主演 『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』12月公開決定

福原遥と水上恒司がW主演を務める映画『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』が12月8日に全国公開されることが決定した。  …

 福原は戦時中を描く作品に出演するのが本作が初となる。「戦争について学校で学んだことはあっても、分からない感じきれない思いをこの作品から感じることができました」と語っていた。(※)これまで福原への取材も行ってきたライターの磯部正和氏は、「新たな一面を見せてくれるのではないか」とその期待を語る。

「福原遥さんは、一般的には見た目のかわいさから明るい役を演じている印象があると思うのですが、実は恋愛系などの作品だけではなく、役柄の幅は広い役者さんです。『羊とオオカミの恋と殺人』(2019年)では殺人鬼を演じていたり、『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)では激しく追い詰められ鬼気迫る表情を見せました。そんな中で、『舞いあがれ!』(NHK総合)では王道なヒロインとして演じ切りその役割をまっとうしました。今作では戦時中にタイムスリップしてしまう役柄ということで、新たな福原さんが観ることができるのかもという期待があります。ご本人にインタビューした時に感じたのはバブリックイメージにとらわれず、殺人鬼のような激しい役でもすごく楽しんで演じているんだなと感じました」

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 一方の水上は、「私が今回彰という役を生きる意味は、私より下の世代に『戦争』というもの、日本がしてきたこと、世界の戦争の歴史を知るきっかけを与えるためだと思います」と出演発表時に並々ならぬ決意を述べていた。本作と重なる時代のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』への出演も決まっている水上。NHK大河ドラマ『青天を衝け』でも好演を見せた水上だが、その演技に「変化がある」と磯部氏は分析する。

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